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「湯浴みしたら、さっさと寝ろ」
布団は俺とは別の部屋に用意しててやる、そう伝えれば不満そうに顔を歪めた恋人に俺も顔を歪める。なんだその不満そうな顔は、と。
「一緒に寝れないんですか？」と聞いてくるAに、あァと返す。Aの反応も仕方ないだろう。普段隼人のいない二人きりの時は一枚の布団で共寝してるし、いても同じ部屋で一緒に寝ているかだ。
だがしかし、この血鬼術にかかってから夜は一人にならないと駄目になってしまっている。一緒にいたい、と言うAに無理だと何度も断る。
「夜は絶対ェ俺の部屋に来んなよ」
「…………え」
「……そんな落ち込んだツラしてんじゃねェよ。これはお前のためでもあんだァ」
ほら、さっさと湯浴みしてこいと背中を押す。
俺はもう湯浴みが済んでいるから部屋に篭ると伝えれば、少しムッと機嫌を損ねてしまったAが湯浴みに向かった。
これでもかなり我慢をしている。
夜になると、異常に掻き立てられる性。血鬼術にかかり、Aと会うまでの間、夜になるとAが脳裏に浮かんでいた。今の俺ではきっと歯止めが効かず、Aに辛い思いをさせかねない。
部屋に戻り、布団に入る。
時計の針がヤケに大きく聞こえてくる。
掻き立てられていく欲に、自制を効かせようとするもあまり意味をなさない。不意に脳裏に、惚れた女をめちゃくちゃにしている光景が浮かんでしまう。そんな情景に、自分の頬を自分で殴りつける。
「………っクソォがァ」
なんと厄介な血鬼術だ。
こんなもんにかかるぐらいなら、鬼を倒す前に血鬼術を解かせるべきだった。そう反省するも、もうこの世に存在しない鬼に、この血鬼術を解く術はない。
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ちい - 最後まで読めて良かったです！お疲れ様でした。とっても素敵な作品でした！ (2020年7月15日 11時) (
レス) id: 51ace004ba (このIDを非表示/違反報告)
めんま - 完結おめでとうございます！本当にいい作品に出会えて幸せでした！！！ (2020年7月13日 21時) (レス) id: c67fb2a2b3 (このIDを非表示/違反報告)
らはさ - ごめんなさい。↓↓↓間違えて、2つ書きこんでしまいました。 (2020年7月13日 20時) (レス) id: 9c9562d775 (このIDを非表示/違反報告)
らはさ - ベイバの小説からこの小説を発見しました。これも面白かったです。 (2020年7月13日 20時) (レス) id: 9c9562d775 (このIDを非表示/違反報告)
らはさ - ベイバの小説からこの小説を発見しました。これも面白かったです。 (2020年7月13日 20時) (レス) id: 9c9562d775 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：美桜
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ririsa10713/
作成日時：2020年6月11日 20時
