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「雨止んだなァ」

「……うん」



半年間、つまり実弥とあの任務で出会ってから、恋仲になったまでの記憶を失っていた。実弥の言葉で思い出したとはいえ、実弥には辛い思いをさせてしまった。


一ヶ月近く実弥のことを思い出せなかった。その間の記憶はちゃんとあるため、蝶屋敷で実弥が胡蝶様に話していたことも覚えている。


実弥はなんともないフリをしては、今まで通り接してくれてるけど、やっぱり寂しかったはずだ。屋敷に入る前に、実弥の服を引っ張って「本当にごめんなさい」と謝る。謝るなと言われるけど、それじゃ私の気がすまない。



「実弥、辛かったでしょ?」

「………まァ」

「私にしてほしいことない?」



寂しい思いをさせてしまった分、今私にできることをしてあげたい。間違っているかもしれないけれど、それで埋められてあげられるなら。


じっと実弥を見ていれば、彼は「じゃァ、接吻させろ」と呟くと私の腕を強引に引っ張って唇を押し当てた。顔の角度を何度も変えながらされる濃厚な接吻。接吻音が小さく聞こえる。



長い接吻に力が抜けて、足から崩れ落ちそうになるけれど、実弥は私の腰を支えた。まだだ、と言わんばかりの接吻に、酔いしれ思考がうまく回らない。


やっと実弥の気が済んだ時、離れた唇で息を吸う。ぐったりとなり、思わず実弥の胸に体を預け、顔をあげれば、彼は満足そうに頬をあげた。



「ーーーその顔が見たかったァ」



彼の目に映る私は、今どんな顔をしているのだろうか。実弥の温かい手が頬を撫で下ろす。


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設定タグ:鬼滅の刃 , 不死川実弥 , 風柱   
作品ジャンル:アニメ
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ちい - 最後まで読めて良かったです!お疲れ様でした。とっても素敵な作品でした! (2020年7月15日 11時) (レス) id: 51ace004ba (このIDを非表示/違反報告)
めんま - 完結おめでとうございます!本当にいい作品に出会えて幸せでした!!! (2020年7月13日 21時) (レス) id: c67fb2a2b3 (このIDを非表示/違反報告)
らはさ - ごめんなさい。↓↓↓間違えて、2つ書きこんでしまいました。 (2020年7月13日 20時) (レス) id: 9c9562d775 (このIDを非表示/違反報告)
らはさ - ベイバの小説からこの小説を発見しました。これも面白かったです。 (2020年7月13日 20時) (レス) id: 9c9562d775 (このIDを非表示/違反報告)
らはさ - ベイバの小説からこの小説を発見しました。これも面白かったです。 (2020年7月13日 20時) (レス) id: 9c9562d775 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:美桜 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ririsa10713/  
作成日時:2020年6月11日 20時

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