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「Aさん、私が誰かわかりますか？」
「胡蝶しのぶ様です」
「では、この人は？」
「冨岡義勇さん、私と隼人の恩人です」
「ーーーでは、風柱の名前をご存知ですか？」
「……………えっと……」
部屋で薬の調合をしていると、どこか思い詰めたような表情の不死川さんが呼びにきた。Aさんの様子がおかしいという彼に、彼女のいる病室に行けば恋仲だというのに不死川さんと全く会話をせず、まるで知らない人のような接し方だった。
不死川さんの話では、どうやらAさんは不死川さんの記憶がないと。頭を強く打ったせいか、記憶の混乱が起きているのかもしれない。
彼女の命の恩人である冨岡さんを呼び、記憶のテストを行えば、私と冨岡さんのことはしっかりと覚えていた。なのに、不死川さんのことが誰だかわからないと言っている。
「おそらくAさんは、不死川さんと出会う前まで記憶が飛んでしまっているようです。貴方と出会ってから恋をしている今日までの記憶を全てを失っています」
「……………」
さすがの不死川さんでも、ショックを受けている。
最愛の恋人が自分のことを覚えていないのはかなり心にくるだろう。
だが、無理に思い出させるのは治療上あまりよろしくない。不死川さんには申し訳ありませんが、Aさんの記憶が元に戻るまでは、ゆっくりと記憶を思い出させるしかありません。
「しのぶさん、実弥兄ちゃん」
「隼人くん」
私たちの部屋にやってきた隼人くんは不死川さんの様子を伺っている。彼は大丈夫だァと隼人くんを元気付けさせた。
「隼人。俺はなァ、忘れられちまったことはもちろんショックだが、Aをもう一度俺に惚れさせてやるっつー目標ができたァ」
「……！姉ちゃんならきっと実弥兄ちゃんのことすぐに好きになるよ！だって、実弥兄ちゃん、すげぇ優しいもんっ」
心配していたけれど、どうやら不死川さんは大丈夫なようだ。
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ちい - 最後まで読めて良かったです！お疲れ様でした。とっても素敵な作品でした！ (2020年7月15日 11時) (
レス) id: 51ace004ba (このIDを非表示/違反報告)
めんま - 完結おめでとうございます！本当にいい作品に出会えて幸せでした！！！ (2020年7月13日 21時) (レス) id: c67fb2a2b3 (このIDを非表示/違反報告)
らはさ - ごめんなさい。↓↓↓間違えて、2つ書きこんでしまいました。 (2020年7月13日 20時) (レス) id: 9c9562d775 (このIDを非表示/違反報告)
らはさ - ベイバの小説からこの小説を発見しました。これも面白かったです。 (2020年7月13日 20時) (レス) id: 9c9562d775 (このIDを非表示/違反報告)
らはさ - ベイバの小説からこの小説を発見しました。これも面白かったです。 (2020年7月13日 20時) (レス) id: 9c9562d775 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：美桜
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ririsa10713/
作成日時：2020年6月11日 20時
