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「玄弥くんはちょっと背が高いね」

「……………」



誰と比べているんだ?
俺と誰かを重ねている?いいや、違う。そうじゃない。



「…………あの、風柱をご、ご存知ですか?」

「うん、よく知ってるよ」



頬を染めて笑う彼女を見る。風門さんからは少し甘い小豆の匂いがした。柔らかく笑う彼女を見て、俺は確信した。この人が、兄貴が愛している人なんだと。


頬の手当てをしてくれた風門さんにお礼を言えば、いえいえと微笑みながら返される。彼女は風柱である俺の兄貴、不死川実弥のことを楽しそうに話してくれる。



「玄弥くんの中で、風柱様はどういう印象?」

「………そ、それは……っ!強くて、信頼できる……世界一優しい人です、」



必死になって、兄貴の良さを伝えようとしても、うまく伝えられない。そんな俺に、ふふっと笑って「優しいよね」と返してくれた。この人は、兄貴の優しさをわかっている。だからこそ、風門さんも兄貴に惹かれたんだろう。


目を見れば一目でわかる。風門さんは心の綺麗な人なんだと。そんな彼女のところに10歳も満たないぐらいの小さな子供が走ってきた。顔がどことなく風門さんと似ているから弟なのかもしれない。




「早く帰ろうよ姉ちゃん。…………って、この人誰?」

「玄弥くんだよ」

「………玄弥?あぁ!」



なんでか俺のことをこの小さな子まで知っていた。そんな小さな期待をしていると、脳裏には「俺に弟なんざいねェ」と俺を睨んでいた兄貴が浮かぶ。



「玄弥くん。大丈夫だよ、きっと」

「……え?」

「あなたが知る風柱様は、そのまんまの人だから」

「は、はい!」



兄貴に拒絶された時のことを思い出し、落ち込んでしまっていた俺に対して、風門さんはそう言って頭を撫でてくれた。簡単に伝わる言葉ではないけれど、それだけでも俺はわかったんだ。


俺の知ってる兄貴は、【世界一優しい】。
そういうことですよね。



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そちゃ(プロフ) - コメント失礼致します。不死川さんのお話、全て読ませて頂いてます!本当にいつも素敵なお話を書いてくださり、ありがとうございます。リクエストで怖い風柱に彼女がいて周りが驚いてるシーンとか見たいです!無理なさらず、更新頑張ってください!応援しています! (2020年6月7日 7時) (レス) id: 55966089fd (このIDを非表示/違反報告)
菜一郎(プロフ) - はあ…天に召されそうだ。 (2020年6月5日 13時) (レス) id: 2c549b1da3 (このIDを非表示/違反報告)
きりまる(プロフ) - コメント失礼致します!いつも読ませて頂いております!顔のニヤケが止まりません!更新、頑張って下さい!!! (2020年5月30日 17時) (レス) id: a5f16a2551 (このIDを非表示/違反報告)
えへへ - うあー好きすぎる!甘風柱さん最高です!ご都合血鬼術、風柱さんがかかってしまうやつを読んでみたいです!いつも素敵な作品をありがとうございます! (2020年5月29日 21時) (レス) id: 29ed1ff5eb (このIDを非表示/違反報告)
smile0312(プロフ) - 続編おめでとうございます!私も補導されたいです-_-bリクエストで弟くんと不死川さんを取り合うとかその逆とか見たいです^_^! (2020年5月29日 19時) (レス) id: 604129552a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:美桜 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ririsa10713/  
作成日時:2020年5月29日 19時

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