おはよう、愛しい人【不死川実弥】

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ある日の柱合会議。

会議を終え、それぞれがいろんな情報交換をする中、胡蝶が俺のところにやってきた。



「Aさんとはどうですか？」

「…………」

「もしもーし、聞いてますかぁ？」



どうも何も、抑えきれず接吻してしまい、風門になかったことにしてくれと懇願された日以来会っていない。あの時に、気持ちを伝えようとかと思っていたが、風門の屋敷に行ってもアイツはタイミング悪く任務で留守にしていた。


同僚、ましてや年下で女である胡蝶に相談するのは男としてのプライドが傷つく。黙ってうるせェ胡蝶を無視していれば、奴はにっこりと笑みを貼り付けた。



「もしかしてフラれたんですか？」

「………フラれてねぇわァ！！！」

「じゃあまだ気持ち伝えてないんですねぇ」



思いっきり睨みつけると、胡蝶は「怖いです」とニコリと笑う。顔と台詞が合ってねぇ。帰ろうときびすを返したところ、すぐそばに冨岡が立っていた。



「不死川はフラれたのか？」

「……うるせェ黙れェ。ぶっ殺すぞ」

「そうか、不死川は風門Aにフラれたのか」

「なんでてめぇが名前知ってんだァ」



ムフッとドヤ顔のソイツに嫌気が差していれば、冨岡の野郎は懐に手を突っ込んで「これでも食べて元気を出せ」とおはぎを素手で渡してくる。



「だから、フラれてねぇって言ってんだろォがァ！！」



抜刀し、冨岡に斬りかかればソイツは掌のおはぎを落とし、「不死川ァ！！」とそれに向かって叫んでいた。



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