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夜に鬼が活動する上で、日中は私たちに特に仕事はない。不死川さんは村の男の子たちを連れて川の方に行ってしまった。


そして私はここのおばさま方と一緒におはぎ作りをしていた。「半殺しと全殺しどっちがいいかしら」と物騒なことを言っている彼女らに震えていれば、おはぎのことだと教えてくれる。



「おはぎにもそんな言葉があったなんて驚きです」



餅米を餡子で包み込みながら、いろんな話をする。女で剣士になっている私に、おばさま方は興味深々だった。なんせ、女が刀を握ること自体に偏見がある世の中だから。


それでも私は剣士になったことに後悔はしてない。弟を守れる力が欲しかった。それに、弟だけでなく、いろんな人たちを守れる。


おはぎをたくさん作り終えた頃、不死川さんが戻ってきた。お皿におはぎをいくつかのせて、「作戦会議してきなされ」とお茶をくれたおばさま方にお礼を言って不死川さんのところに行く。


縁側でくつろいでいる隣に座って、おばさま方と作ったおはぎを貰ったと、甘いものは大丈夫か聞くと心なしか嬉しそうに「大丈夫だァ」とおはぎに手を伸ばした。


食べている姿を見つめていると、また不死川さんの新たな一面を知る。この人きっと顔に似合わず甘いものが好きなんだろう。おはぎをおいしそうに食べている。



「てめぇは食わねェのか?」

「あ、はい。おはぎ……というか甘いものが苦手、でして」

「……おはぎの美味さわからねぇとは人生損してんなァ」

「……そこまでですか?」



私の分のおはぎまでペロリと平らげた彼に、「おはぎ好きなんですか?」と首を傾げれば、「……誰にも言うなよ」と返された。なんだか、意外。可愛いと思ってしまった。口で言ったら睨まれそうなので黙っておこう。



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設定タグ:鬼滅の刃 , 不死川実弥 , 風柱   
作品ジャンル:アニメ
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呑子(プロフ) - 2話のひなき様がひなぎ様になってます (2020年6月11日 21時) (レス) id: b937ad49b1 (このIDを非表示/違反報告)
菜一郎(プロフ) - きゃああああ名前で呼んで欲しいってとこ可愛すぎぃぃいいいい (2020年5月29日 17時) (レス) id: 2c549b1da3 (このIDを非表示/違反報告)
鏡花(プロフ) - ぐはっ!告白ぅぅぅ!!尊い!!!死ぬ!!!! (2020年5月25日 23時) (レス) id: c8a359bcaf (このIDを非表示/違反報告)
Ø(プロフ) - こんなに素敵な小説に出会えてよかったです!大変かもしれないですが無理せずがんばってください!応援させていただきます!! (2020年5月21日 0時) (レス) id: 712c3e0bb6 (このIDを非表示/違反報告)
ハチハチ1129(プロフ) - 美桜さんの作品最高です!私も逮捕されたい、補導されたいと思いました(*^ω^*) (2020年5月19日 6時) (レス) id: 12ce184d67 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:美桜 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ririsa10713/  
作成日時:2020年5月16日 13時

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