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家に帰って、制服姿の自分とスーツ姿の実弥さんを見て、ふと考える。リビングの入り口で立ち止まる私に、彼は「どうかしたかァ」とスーツの上着を脱ぎながら聞いた。
「実弥さんって、眼鏡とかするんですか?」
「学校でパソコン触ってる時とかテストの採点してる時とかはつけてるなァ」
「じゃあつけてみてください」
ちょっとした好奇心で聞いてみるも、学校に眼鏡を置いてきていると言われ、淡い期待は消え失せた。「んで、どうするつもりだったんだ」と言われて、正直答えることに。
前置きに「変態だって思わないでくださいね」と言う。やっぱり先生と高校生なんてちょっと危ない橋だし、制服のまま……追い詰められてみたい、なんて。
「てめぇ……飛んだ変態だな」
「私も思いました」
「そういうところも全然変わってねぇなァ」
馬鹿がァと言われ、これはしてもらえない感じかと諦めいれば、背中を向けていた実弥さんが私をみた。どうしたんですか、と聞くと一歩ずつ私の方に近づく。
もうすでにはだけているのにもかかわらず、ボタンを外していく彼。もはやシャツを脱ごうとしているんじゃないかと思う彼の胸筋に見惚れていれば壁に追い込まれた。
「まあそんなところも可愛くて好きだけどなァ」
「…………っ」
「てめぇ、こういうことも好きそうだなァ」
スルリとスカートの下に手を入れられて、思わず体が強張る。ゾクゾクする。太ももを撫であげる彼の服を掴んでいると「スカート短ェんだよ」と頭を叩かれた。
頭を押さえて顔を赤く染める私を他所に、「あんま煽んじゃねェぞ」とチラリと一瞥すると着替えるために自室に入って行った。
「(……………手出して欲しい、なんて)」
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カオリ - 素敵すぎました!!涙なしでは読めない、素敵な作品に出会えました。 (2023年4月29日 4時) (レス) @page50 id: 836efc3cce (このIDを非表示/違反報告)
楚依 - この神作を書いて頂いてありがとうございました!!!本当に何周も読んで、何周もキュンキュンしたり感動したり、本当に今まで読んできた作品の中で一番です!夢主ちゃんと実弥さんの絡み大好き過ぎます…改めて、こんな素敵な素敵な作品、ありがとうございました!! (2022年12月23日 23時) (レス) @page50 id: 2128c14dbd (このIDを非表示/違反報告)
楚依 - 本当に最高でした。何周したのか…師範大好きです。 (2022年12月23日 23時) (レス) @page50 id: 2128c14dbd (このIDを非表示/違反報告)
むちょ - 尊み(´ω`) ハッピーエンドで心温まりました。 (2022年12月5日 19時) (レス) @page50 id: afeec74a39 (このIDを非表示/違反報告)
ドク(プロフ) - お゛っあ゛…神様…尊みでひとりの人間が供給過多で死にました神作品マジでありがとうございます幸せっす本当ありがとうございますっ!!! (2022年5月29日 16時) (レス) @page47 id: f0778d3186 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:美桜 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ririsa10713/
作成日時:2020年3月7日 13時