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前にお兄ちゃんと会っていたことを思い出す。
「…………む、無理です」
「は？なんでだよ」
「わ、私い、忙しいんです」
今世の父親は少し変わった人だ。
多分、母が家を出て行ったことがきっかけ。私が男の人と関わることを妙に嫌っている。
お兄ちゃんと会っていたときだってそうだ。
最初は何もなかった。なのに、お兄ちゃんに会うのが楽しみになっていた私に勘付いた父は私と彼がよく会っていた場所に現れた。
お兄ちゃんは父に殴られ、私はお兄ちゃんと会うことすら許されなくなった。会ってお兄ちゃんに被害が行くのが怖い。お兄ちゃんは今の家族の元で幸せに暮らしているんだ。私が邪魔する訳にはいかない。
そんな中、実弥さんと会っていることを知られたら、実弥さんに何をされるか。だけど、そんなこと言えない私は言い訳を並べて断るばかり。
「時間ならてめぇに合わせる」
「…………ダメ、無理です」
「なんで無理なんだァ。訳を言え」
掴まれた腕がひどく震えていく。
震えていたら変な心配させちゃう。実弥さんに会えたことが嬉しいのに、全てを捨てて彼のもとに行きたいぐらいなのに。
「…………私と関わったら、実弥さんがふ、不幸になっちゃう……っ」
必死になって作った笑顔に、実弥さんはなんと答えたらいいかわからない表情をしていた。
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カオリ - 素敵すぎました!!涙なしでは読めない、素敵な作品に出会えました。 (2023年4月29日 4時) (
レス) @page50 id: 836efc3cce (このIDを非表示/違反報告)
楚依 - この神作を書いて頂いてありがとうございました！！！本当に何周も読んで、何周もキュンキュンしたり感動したり、本当に今まで読んできた作品の中で一番です！夢主ちゃんと実弥さんの絡み大好き過ぎます…改めて、こんな素敵な素敵な作品、ありがとうございました！！ (2022年12月23日 23時) (レス) @page50 id: 2128c14dbd (このIDを非表示/違反報告)
楚依 - 本当に最高でした。何周したのか…師範大好きです。 (2022年12月23日 23時) (レス) @page50 id: 2128c14dbd (このIDを非表示/違反報告)
むちょ - 尊み(´ω`) ハッピーエンドで心温まりました。 (2022年12月5日 19時) (レス) @page50 id: afeec74a39 (このIDを非表示/違反報告)
ドク(プロフ) - お゛っあ゛…神様…尊みでひとりの人間が供給過多で死にました神作品マジでありがとうございます幸せっす本当ありがとうございますっ！！！ (2022年5月29日 16時) (レス) @page47 id: f0778d3186 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：美桜
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ririsa10713/
作成日時：2020年3月7日 13時
