死んだお前を喰べよう【猗窩座】

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毎日のように
あの死に損ないの女の
元へ行くようになった




「今日、ある殿方が
いらしたんです」

「……………」

「求婚されました」




こんな死に損ないの私に、と
自虐し笑う女を無視するように
返事を返さなければ
「聞いてますか？」
と怒った顔をする



「お前が他の屋敷に行ったら
俺はお前を喰えなくなる」

「……ふふっ、そうよね
このお屋敷いいなきゃだめよね」



女は明日、定期診断があると
いう。


そこでまた改めて自分の
寿命を聞かされるらしい。




「寿命が伸びてたら嬉しいなぁ」

「そうだと俺はお前を喰えなくなるな」

「そうね。猗窩座さんには悪いけど、
わたしもっと生きたい」




会った時と変わって
よく笑うようになった



最近は体調も良いと
楽しげに話す女に
無言で頷く



話しすぎて思わず噎せた女の
背中を時折さすったり、
水を差し伸べたり




「はぁ、こんなに楽しくって
生きたいと思えるようになったのは

あなたのおかげね、猗窩座さん」



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