俺の継子が阿呆な件について【不死川実弥】

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リクエスト【風柱、風邪になる】



「二日酔いの上に先日の忘年会での失態を恥じて井戸の水を真冬に浴びるからこうなるんです。そもそも真冬にそんな格好しているのも原因の一つかと」

「うるせェ……ぶっ殺すぞ……てめぇ……」

「今の師範に殺すと脅されてもなんの恐怖も感じませんねぇ」



師範の脇に刺さっていた体温計を取り上げ、確認する。38.5度だいぶん高めです。


ことの始まりは冒頭でもお話ししたように、先日の忘年会のあの出来事を翌日にお歳暮を持ってきてくれた煉獄さんから聞き、終始顔を真っ赤にさせていた師範の前に現れた私を見ては叫んで井戸の水を浴びたことによる。あ、長文失礼。


普段から寒そうな格好をしている上に水を浴びたせいで翌日熱が出てこうなっている。真冬の井戸の水ナメすぎてませんか？下手したら死んじゃいますよ。



「………不甲斐ねェ……こんなクソガキに診られるなんて……」

「"こんな"とは何事ですか。可愛い継子に看病されるなんて幸せ者ですよ」



ムフフと笑って師範の額に乗る氷嚢を新しいものへと変える。師範のために作った出来立て熱々の卵粥をレンゲに救ってフーフーと冷ましてあげる。



「はい、お食べ」

「…………死にてェ」

「死んだらダメですよ。ほら、早く食べろ」

「………このクソガキィ……殺す……」



ニヤリと笑って見下ろす。プルプル震えている師範は私の手からレンゲを奪い取った。



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