俺の継子が阿呆な件について【不死川実弥】

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「不死川さん、貴方は女の人のことをよく知るべきです。特に継子が女の子なんですから」

「…………」

「簡単に言えるものではありませんし、動けないぐらいの腹痛を訴える方だっているんですよ」

「…………もう黙れ」



胡蝶様の隣で説明をされている師範。

私が今元気100%だったら笑い転げでいるに違いない。思わず痛みを訴えた私を心配して、急いで胡蝶様を連れてきてくれたのは嬉しかったけれど。


胡蝶様に「実はアレなんです」といえば、師範を見て「不死川さんは女性との面識があまりないのですね」と微笑んでいた。凶暴な師範に恋人なんて出来ませんよ。この人扱えるの私ぐらいです。



「Aさん、お薬は出しておきますが出来るだけ我慢してください。あまり薬に頼ると、そういう体質にもなってしまうかもしれませんし」

「………はい」



痛み止めの薬を置いていく胡蝶様の背中を見つめる。師範が玄関先までお見送りに行った。ハァ、それにしても師範って全然女の人のこと知らないんだなぁ。21歳ってそんなものなの？？いや、でも少なくともお兄ちゃんは知っていた。



「おい、大丈夫かァ？」

「………………、」

「なんか言え」

「ふふっ…………あははっ」



いつもだったら高笑いしているところだけど、今は腹痛のせいで小さく笑う。そうしていれば、師範が顔をしかめてきた。



「………師範、私嬉しかったですよ。心配してくれたこと」



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数十分後、眠りについたAの額をそっと撫でた不死川であった。



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