俺の継子が喧しい件について【不死川実弥】

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私は怒っていた。



「男の人って奥さんいてもこういうところよく来るんですか？！信じらんない！！」

「ホントだよ！！あんな美人な奥さん三人もいるのにさ！！」



遊郭によく来ているのか、いろんなお見世の女将さんから声をかけられている宇髄さんに、私は怒っていた。


男の人はみんなこうなのだろうか。もしかして師範も私に隠れてこういうところ来ているんじゃない？うわっ、ものすごい腹たってきた。殺す。あれ、なんでこんかムカついてんだ。



「俺の場合は任務で来てただげだぜ。俺が一番に愛してんのは嫁たちだからな」

「顔面偏差値良いからって調子乗んじゃねぇぞ」

「てめぇ、元柱に向かってなんつー態度だ」

「元ですけどね！も・と！」



チッと舌打ちをすれば、宇髄さんは「綺麗な形(なり)が派手に台無しなぜ」と私の背中を押す。ゴホン、忘れてた私は今お淑やかにしなければならない。言葉遣いに気をつけねばならん。



「ま、不死川はこういうところには無縁だろうよ」

「なんでここで師範が出てくるんですか！師範はそんな女遊びのひどい男ではありません！断じて！」

「お前さっきまで不死川もこういうところ来てるんじゃね？みたいな面してたぞ」



ゲシッと宇髄さんの脛を蹴る。

痛みに嘆いている彼の傍、苦笑いと震えを同時進行させている善逸くんに「大丈夫？」と声をかける。
どうやらいつもの鬼への恐怖心が出ているらしい。


そして元柱である宇髄さんをコケにしている私に「宇髄さん馬鹿にしてたら何かあった時助けてもらえないぞ」と言ってきた。何かある前に鬼なんてちゃちゃっと倒すよ。



「いや、それはねぇよ。風花に怪我させちまったら俺が不死川に殺される」

「風のおっさんに？」



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