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*
「師範師範！」
庭で素振りをしていると、Aが廊下を走ってやってくる。返事をせずに、目だけそっちに向ければソイツは隊服の上から見たこととねぇ羽織を身につけていた。
「なんだァ」
「見てください！」
ふんぬ！と両手を広げているAに、無言でいれば「何か言ってくださいよ！」と下駄を履いて俺に近づいてくる。これは何か言われねぇと一生うるせぇやつだ。
いや、だがコイツにしては珍しい柄だ。
「母の形で九州のおばさんが作ってくれたんです」とニッコリと笑うソイツの目はさっきまで泣いていたのか涙の跡が残っていた。
まだ吹っ切れていなかったのか、ソイツの頬に触れ「赤ェ…」と呟くと「そうじゃない！！」と怒り始めた。
「似合ってんじゃねぇのか？」
「ウヘヘ、そうだと思って珍しくスカートも履いちゃいました。今回はサービスショットで生足です」
「誰も求めてねぇよ、んなサービス」
コイツがそんなヒラヒラしたもんを着るときは必ず下に黒いもんを履いてる。ちぇっと舌打ちをしたAに、「いいからさっさと着替えてこい」と顎で促した。
「えー」
「稽古つけてやらァ」
「嫌です！！」
「殺すぞ」
「わかりました」
仕方なしというように俺に背中を見せてトボトボと歩き出したAに、ハァとため息を吐く。その時、冷たい冬の風が一気に吹いた。肌を刺すような風はいつになっても慣れない。
ヒラリと舞ったAのそれに、俺は柄にもなく目を見開いてしまう。てめぇ、そんなもん履いてながら前だけ押さえるのやめろォ。後ろを押えろ後ろを。
「風つっっよ！！！」
「後ろ押えろやクソガキ」
「え、見ました？」
「見てねェ」
「絶対見た顔だそれ！！師範のすけべ！」
「ぶっ殺すぞてめぇ！！！」
刀を抜いてAを追いかければソイツはすばしっこく逃げていく。そのあと一人になった俺はまたため息を吐いた。真っ青な空に浮かぶ雲を見つめ、ぼそりと呟く。
「(………白、)」
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めい（元れん☆）(プロフ) - はじめまして！ここまで一気に読ませていただきました！とても幸せな気持ちです本当にありがとうございます！私もこのようにすてきな作品を残せるよう頑張ります、これからも応援しています！ (2020年10月27日 0時) (
レス) id: fb108a381a (このIDを非表示/違反報告)
koyuzuki0627(プロフ) - 夢主ちゃんも不死川さんも可愛いですね〜読みながらしWWWなずWWWWWWがわWWWさんっWWWWWWってなることが多かったです私は恋愛オチが良いです (2020年2月3日 1時) (レス) id: a9af658367 (このIDを非表示/違反報告)
ハミイ(プロフ) - 師弟オチもいいですが、私は恋愛オチの方がいいです!! この小説とても面白いので、いつも更新楽しみにしています!!応援しています!! (2019年12月25日 0時) (レス) id: 8cc530c36f (このIDを非表示/違反報告)
い ち ご ミ ル ク(プロフ) - 師弟もいいですが、やはり恋愛オチの方が私は好きです。これからも頑張ってください！ (2019年12月25日 0時) (レス) id: 49aff0a89f (このIDを非表示/違反報告)
あり - いつも楽しみに読ませて貰ってます！師弟オチでお願いします！ (2019年12月25日 0時) (レス) id: 5ec8350380 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：美桜
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ririsa10713/
作成日時：2019年12月8日 18時
