悟くんの言うとおり2【五条悟】

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「なんか荷物多くね？」

「そうかな？」



いつもは小さなバッグだから、あの写真が入る大きさのバッグを持ってきていることに彼は顔を歪めた。「カッコいい僕が持ってやるよ」と手を伸ばされるけれど、持たれたらこれがなんなのか知られてしまうと「大丈夫！」って遮った。



「会うのすんげぇ久しぶりな気がするわ」

「うん」

「可愛いすぎな」



公園のベンチ。
悟くんに抱きしめられている。


最後にあったのが1ヶ月前だったから仕方ない。連絡だけは取ってたけど、悟くんは多忙のためこうして会うことが出来なかった。


「大学の準備どう？」と卒業をもうすぐ控えた私に聞いてくる。大学に進学できたのも割と悟くんのお陰だった。なんせ勉強が苦手ですから。彼の手が空いてる日はデートよりも勉強をよく見てもらっていたっけ。


受かったとわかった日は悟くんもめちゃくちゃ喜んでくれて、羽根を伸ばしすぎだと思えるほどいろんなところに連れて行かれた。



「耳赤いけど、寒い？」

「………甘噛みされたら赤くもなります」



抱きしめながら、耳を甘噛みしてくる。
真っ赤になる耳を見て面白がっている彼に、ため息をついた。人……子供の視線がすごい。


「ドラマの撮影かなぁ」と騒ぐ小さな子供たち。「ちゅーしてちゅーして」と騒ぎ立てる子たちも中にはいる。

　

「せっかくだし、僕たちの熱い接吻見せてあげようか」

「え？………んっ？！」



顎に触れた手が勢いよく悟くんの方に顔を向けさせられる。唇に触れた悟くんの唇。割って入ってくる彼の舌が今日も追いかけ回してきた。


12月、悟くんの誕生日をお祝いした時からこんな感じ。多分今日の夜もそんなコースになりそうな予感がする。


面白がるように、背中にツーッと指を伝わせられて、ビクビクと震えた。ニヤニヤと破顔させる彼に、私は彼から視線を逸らした。



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