俺の継子がクソな件について【不死川実弥】

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「………Aさん、全然安心出来ません。本当に大丈夫なんですか？」

「うむ、たしかに！継子であるAが面倒を見た方がいいとは思っていたが、彼女の性格からして不死川が危険だ！」

「…………Aが適任だと思ったが、的が外れたな……南無」



いやいや、私への期待度低くないですか？
もっと期待してくださいよ。これでも大兄妹の長女だったんだよ。


小さくなっても師範は師範です。むしろ、小さくなった方が可愛らしさが溢れ出すかもしれないじゃないですか。「お姉ちゃん♡」って言って甘えてくれるかもしれないもじゃない。なんて面白いんだ。



「よろしくね、ちび師範」

「うるせぇよブス」

「…………」



静かに日輪刀に手をかける。
抜刀する直前に甘露寺様から止められた。

もしかして師範はいつも私のこと、「ブス」だと認識しているのではないだろうか。いやそれはない。師範は私のこと可愛くて仕方ないはずだから、断言出来る。



「落ち着け私」



刀から手を離し、心を落ち着かせる。

師範は私のことを可愛いと思っているーーーそう何度も心の中で反芻させて、目を開けた。お館様に膝をついて口を開く。



「お館様、師範が元に戻るまで私が大切に育てていこうと思います。もしかしたら元に戻ったら、私の教育のおかげで神対応の風柱になるかもしれませんし」

「任せたよ、A」

「はい」



師範を振り返り、にっっっこりと笑う。



「帰ろっか、ーーーークソガキ」

「！！！」

「ほら、」



手を掴んだところ払われる。
「誰がクソガキだ！！！」と煩い師範の首根っこを掴むと引きずるように屋敷へと戻った。


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