俺の継子がクソな件について【不死川実弥】

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不死川さんに再び頭突きをしてしまった。Aさんに夢中だったらしく、油断していたとは言え、柱にまた頭突きを。いや、でも、Aさん本当に苦しそうだった。匂いは嬉しそうだったけど。



「俺最近思うんだけどさー、AちゃんってMなのかな」

「M？なんの話だ？」

「いや、なんか自ら柱であるあのおっさんに構って欲しくていろいろ悪戯してんのかなって思ってさ」



善逸がMとかSとかよくわからない話をしている。

そんな中、Aさんと不死川さんがいる部屋から物音がした。起きたのか。俺は行かない方がいいかもしれない。でもAさんが心配だ。


部屋に向かえば、そこにはしのぶさんもいて、二人の様子を見てニコニコと笑っていた。顔は笑っているけれど、「暴れるな」と少し怒っている匂いがする。

「あらあら」と言っているしのぶさんにあの二人はいつもああなんですか？と聞いてみた。



「Aさん、今回は不死川さんの羽織に『愛』という文字を入れる悪戯をしたんですよ」

「……うっわ、命知らずだなAちゃん」



苦笑いを浮かべ、言い争っている二人を眺めた。しのぶさんは暴れる二人を見兼ねて「元気ならさっさと帰ってください。迷惑です」といい笑顔を浮かべる。それをみて、不死川さんは立ち上がり、部屋を出て行った。



「おい、A、帰んぞォ」

「あっ、待ってください師範〜！！」



先々に行く不死川さんをAさんは追いかける。そして飛び蹴りした後、不死川さんに一発殴られ頭にこぶを作るとその後ろをおとなしく帰って行った。


「不死川さんは本当にAさんのことが可愛いんでしょうねぇ」

「嫌ってる匂いはしないですね」



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