俺の継子が煩ぇ件について【不死川実弥】

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チッ…と失敗して残念そうに舌打ちをする彼はまた玄弥さんを睨むと目潰ししようと二つ指を作る。いや、どんだけ目潰し好きなんだよ。

ていうか継子の私の鼻の心配しろよ。鼻血止まんねぇんだよ。



「俺に弟なんざいねぇ」

「いや、あんたたちかなり似てるからね？！！！！」

「うるせぇ！！！てめぇは黙ってろォ！！」

「師範の方がうるせぇんだよ！！！少しは私の鼻の心配しなさいよこのバカ師範！！そんなんだからみんなに怖がられてんだよ！！！」



玄弥さんに襲いかかろうとしている師範を必死に止める。思いっきり肘を入れられたり、蹴られたりするから私もブチギレてやり返す。


何故か二人の兄弟ゲンカを止めようとしたのに、いつのまにか師弟ゲンカが勃発し、その仲裁に玄弥くんが介入しようとする。いや、あんたのために起きた喧嘩だから早く帰れ。それか師範がどっかに行け。



「…………クソガキがァ！！！」

「グハッ……！」



師範は私を思いっきり殴った。ものすごく痛い。そして吹っ飛んだ私を見て、その辺に血の混じった唾を吐き出して、屋敷の塀を難なく飛びこえて何処かに行った。


すぐさま私に近づいてきた玄弥さんは「大丈夫っすか…？」と謝罪とともに心配してくれる。師範とは色々と似ている部分はあるけど、こうして見ると結構違うところもあるようだ。



「………………くそ師範めぇ、ものすごく痛い…っ」



痛みに泣く私を彼は「胡蝶さんのところに行くか？」と私の前に腰掛けた。これおんぶしてくれるんですか？君女の子苦手な思春期男児じゃなかったっけ？



「君のお兄ちゃんほんとクソ野郎だ。もうやだ師範なんてうんこ踏んづければいい。」

「俺の兄貴を侮辱するな！！！」

「だいたい私あんたの味方して師範と喧嘩したんだよ？！なんで私怒られてんの？！すっごい痛い！！」



蝶屋敷への道中、師範の愚痴を漏らせば玄弥さんに怒鳴られ、蝶屋敷が見えるまで二人で言い争っていた。


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