俺の継子が煩ぇ件について【不死川実弥】

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「…………胡蝶様……お久しぶり……です。不甲斐ない姿を見せて申し訳ない…です」

「Aさんが風邪を引くなんて珍しいですね。お馬鹿さんは風邪をひかないはずなのに」

「…………笑顔でサラリとひどいことを……」



綺麗な笑顔だから尚更グサリときます。

心臓に2〜3箇所刺さった胡蝶様の言葉の槍。胡蝶様に診察してもらっている間、師範は部屋の外。16歳ですからね私。上半身晒して心臓の音聞いてもらってます。



「2〜3日安静にしていれば大丈夫でしょう」

「ふぁい」

「ほかに何かありますか？」



貧相な上半身をしっかりと着直し、「私胸が欲しいです」と呟いた。彼女はニッコリ笑って何も答えてくれなかった。あ〜恋柱の甘露寺様ぐらい欲しいわ〜。



「Aさん、私よりあるじゃないですか。何を言ってるんですか？………毒、刺しますよ？」

「え………」

「何触ってるんですか」

「ごめんなさい」



そんな、てっきり……。

めちゃくちゃ驚いていると、胡蝶様は持ってきていた日輪刀に手をかけた。うそん、私本当に毒刺されるの？！怖いよ助けて師範！！！



「あの、一つお願いがあるんですけど…」

「はい、何か？」

「明日柱合会議ですよね？師範きっと私がこの状態だと行かないと思うので引っ張っていってください」



なんだかそんな気がする。

胡蝶様はふふっと笑って「お互い思い合ってるんですね、その師弟関係素敵ですよ」と私の頭を撫でた。…………お姉ちゃんいたらこんな感じなのかな。


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