俺の継子に呆れた件について【不死川実弥】

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きっとこの前の任務で会った鬼の血鬼術に、私は洗脳されていた。よくよく考えれば頭の中にちらついた言葉は全てあの鬼の声だった。さっきの禰豆子ちゃんの血鬼術のおかげでそれが解除されたんだ。


だけれど、私が師範に放った言葉は決して取り消せるほど簡単なものではない。きっと私の言葉は師範を傷つけた。


あんなにも私を気にかけて、私の気持ちを第一に考えてくれていた師範を。どんなに謝ろうが私がしたことは彼の継子として最低なことだ。もう戻れない。そう思うと涙が溢れ出した。



「…………どうしよう………私……っ」

「大丈夫ですよ。Aさんならきっと」



背中を押してくれる炭治郎くん。

貴方は本当に心の優しい男の子だね。表情に優しさが溢れている。ありがとう、と呟いた時鴉の豆大福が大慌てでやってきた。



「A！任務よ！貴方の生まれた村！急いで行きなさい！風柱との合同任務よ！！カァ！！」

「……………え？」



それはあまりに唐突すぎる任務内容だった。

足が震えた。どうした私の生まれた村が鬼に襲われているの？おばさんは？末吉くんは？みんなは無事？私のように家族を失う人たちがまた……。



「急いで！！」

「………う、うん！」



日輪刀を手に持ち、立ち上がる。
私は三人に「ありがとう！」大声で叫ぶ。


急いで蝶屋敷を出て走れば、村に行く途中に師範と会う。………一言申す。



「(ーーー気まずい)」



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