俺の継子に呆れた件について【不死川実弥】

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「風の呼吸、参ノ型 晴嵐風樹」

「霞の呼吸、参ノ型 霞散の飛沫」



時透の霞の呼吸で俺の技が弾かれる。

クソガキと言えども、コイツは剣技の才があり、俺と同じ柱だ。Aとは比べものにならないぐらい強いのは確実だった。


冨岡とは時折柱稽古(喧嘩)をしているが、時透とは初めてだなァ。コイツ、ムキになりやがって。そんなにあのちんちくりんクソガキAと出掛けてェのかァ？どういう趣味してんだ。



「不死川さん、僕Aとでーとしたいから本気出してるんだけど、不死川さん本気出してないでしょ」

「どうだろうなァ……！俺は不思議でたまらねぇぜ、あの馬鹿女のどこがいいのかさっぱりわからねェわ」



俺の言葉を聞いていたAが「今なんと言いました？！馬鹿女ですと？！」と一人キレている。時透は攻撃をやめると無表情で俺に近づいてきた。


俺より背の低い時透が俺を見上げると、にこりと笑った。そして俺にしか聞こえない小さな声でいう。



「Aの良さ一番わかってるの不死川さんだと思ってたけど、なんだ僕の方がわかってたんだ」

「………！！」



挑発するような時透の目に、俺の堪忍袋が爆発するように切れた。その時ちょうど、風が吹く。風が味方をしてくれた。



「風の呼吸伍ノ型 木枯らし颪」

「……！」

「オイ、時透！Aを見やがれェ！」



珍しくスカートを履いていたAが、風のせいで巻き上がるそれを慌てて押さえようとする。俺の言葉に「え？」と後ろにいるAを振り返り見る時透の隙をついた。




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「ぎゃー！！風つっっっよ！！」



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