俺の継子に呆れた件について【不死川実弥】

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「てめぇ！！腕が鈍ったんじゃねぇのかァ？！」

「ぶべっ……！！」



え、ナニコレ地獄？？
兄貴から稽古つけてもらえるなんてこれ以上になく嬉しいことで、俺はすげぇテンション上がってた。開始5分、地べたに突っ伏す。


立て、と頬を竹刀で容赦なく叩かれては起き上がろうとするけれど、こらがまた難しい。今の俺はAさんでも、さすがに呼吸は使いこなせなかった。まず使い方がわからない。


Aさんの体が呼吸を知っていても俺は知らないからだ。そんな俺に、兄貴は更に顔を怖くする。



「てめぇ、なんで呼吸を使わねェ」

「……あ、そ、それは…………」

「ナメてんのか俺のこと」



ナメてないと言いたいけど、Aさんはきっとそんなこと言わない。けど、兄貴の弟としてそんなこと口に出来るのか？己と葛藤し、黙り込む。


竹刀で頬をトントンと叩いてくる兄貴を睨むように見上げた。ごめん、兄貴。本当はこんなこと思ってないんだ。



「……………私は………私は師範のこと、」

「あ？」

「99.99%ナメてますよ！！」



竹刀を持って、兄貴に走って近づく。
だけど、その兄貴の手に握られる竹刀が俺の足、腹、首、顎に入り俺は宙を舞う。


現在俺の中にいるAさんへ。兄貴との稽古はこれほどにまで地獄なのだと俺知らなかった。いつもこんな地獄稽古をつけてもらっているAが羨ましいと思っていたけど撤回します。地獄すぎる。



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