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ーーー大丈夫。師範は私にすっっっごい優しいから!



Aさんはそう言っていたけど、俺結構Aさんが兄貴と喧嘩してボコボコになった状態で泣きじゃくっている姿をよく見ている。


仲がいいのは知ってるけど、俺だとバレた瞬間ボコボコにされるんじゃないかそう思っては気持ちがさらに沈んでいく。



「ただいま戻りましたー……」



厄介な血鬼術にかかった。こんなんじゃ柱になれない。兄貴にもあの時のこと謝れない。

中身だけ入れ替わってるから、声までAさんだ。女の子ってこんな声高いんだな。


あっあっあっ、と小さく声を出して確認する。さて、兄貴はどこにいるのだろうか。兄貴の屋敷を歩き回る。居間の前を通りすがれば、「帰ってきたのかァA」とAさんを呼ぶ声がする。……って、今のAさんは俺だった。


居間を見れば、おはぎを頬張る兄貴がいた。………やべェ、俺の兄貴おはぎ食ってる姿もかっこいい。惚れ惚れする。あぁ、こんなに近くで兄貴見たのいつぶりだろう。目潰しもされない。夢見たいだ。



「おい、どうしたよォ。腹でも減ってんのかァ?」

「あ……えっと、」



食うか?と言わんばかりに自分のおはぎを差し出す兄貴に「はい!」と言って兄貴の隣に座る。すると、兄貴が肩を揺らした。え、俺何か間違ったことした?!



「てめぇいつも俺の真正面座るだろうがァ。何隣座ってやがる気持ち悪ィ……」



いや、そんな本当に気持ち悪いって顔しなくても。案外Aさん、兄貴からこんな扱いされてんのか、ちょっと可哀想。Aさんならこんな時なんて言うのか。


 

「き、気持ち悪いとはなんですか!あに……師範!」

「てめぇがいつもと違ェことするからだろうが!さっさと食え」

「ありがとうございます!!!」



よし、誤って兄貴と呼んでしまうところだった。ちゃんとAさん演じられてる、多分大丈夫だAさん。安心してくれ。


あれ、おはぎってこんなに美味しかったっけ。あれ、涙出てきた。……兄貴と食ってるからかな。



「何泣いてんだァ気持ち悪ィ」

「……だっておはぎが美味しすぎるから……っ」



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設定タグ:鬼滅の刃 , 風柱 , 不死川実弥   
作品ジャンル:アニメ
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ぶどう - カッコ仮ってシュタゲかw w (2021年2月4日 21時) (レス) id: 87d010c47c (このIDを非表示/違反報告)
りんごたん - むいくん…( ;∀;)むいくんが悲しすぎる… (2020年3月1日 17時) (レス) id: b6aa212c61 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 伊黒さんのもつくって欲しいです (2020年1月26日 0時) (レス) id: 930d314957 (このIDを非表示/違反報告)
いちゅき - オチはやっぱり実弥がいいですねぇ (2020年1月25日 12時) (レス) id: e629abc83d (このIDを非表示/違反報告)
奈胡 - 毎日楽しく見させていただいてます。ありがとうございます!希望としては恋のパターン希望です〜(*'-'*) (2020年1月25日 3時) (レス) id: 6815733e3d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:美桜 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ririsa10713/  
作成日時:2020年1月11日 20時

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