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「俺そろそろ退勤の時間だし、家まで送ってやるよ」

「ほんと?嬉しい」



帰る支度を始めるために後ろの方に下がっていった匡近くん。すぐ目の前で、私が書いた用紙に目を通す彼をずっと眺めていた。



「実弥さんは夜勤、なんですか?」

「あァ」

「……残念です」

「…………」



実弥さんは「あとはこちらで預かります」と丁寧にいうとその書類をしまいに一度奥の方に行ってしまう。すぐにやってきた彼の手には缶コーヒーが握られていた。



「ほらよ」

「いいんですか?」

「おはぎのお礼」



ありがとうございますとコーヒーを頂く。

どこのおはぎが好きですか?と聞いてみると、普通に教えてくれて私はすぐにスマホのメモ欄にそのお店をメモした。今度来る時はそこで買おうと。



「………お前さ、」

「はい」

「来週の月曜、暇か?」

「…………………!!!」



椅子から立ち上がり大きく反応を見せた私に、彼は驚いたように目を開ける。まさかのお誘いに驚いたんだこれぐらい許してください。


彼は胸ポケットから2枚のムビチケを取り出すと私にその絵柄を私に見せてくれた。それは私が前々から見たいと思っていたディ○ニー映画だった。



「私、好きですそれ!」

「………………アイツ、確信犯か」

「誰がですか?」

「匡近」



なんでですか?と首を傾げる私を他所に、彼は匡近くんに対して舌打ちをした。すぐに私に視線を戻すと彼は頭をポリポリかき、しばらくして口を開いた。



「映画のチケット貰ったんだァ。一緒に見に行かね?」

「行く!行きたいです!」



私服に着替え、私のところに来た匡近くんが実弥さんから貰ったんだムビチケに「うんうん」と頷いた。顎に手を当てて、「A、この映画みたいって言ってたよな」と言って実弥さんを見た。



「てめぇ匡近」

「俺、先輩な」

「…………」



実弥さんを見て笑っていると、彼はどこか気恥ずかしそうに首を掻き始めた。



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設定タグ:鬼滅の刃 , 不死川実弥 , 不死川玄弥   
作品ジャンル:アニメ
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青子(プロフ) - もう、切なくて胸が痛いです…更新楽しみにしています!!よろしくお願いします!! (2021年1月24日 9時) (レス) id: 32fb39756e (このIDを非表示/違反報告)
美桜(プロフ) - めーこさん» コメントありがとうございます!そうだったんですね、、出してからちょっとしたころに勝手に消えちゃって再上げしたんです、、また出会ってくれてありがとうございます、、まだ続く予定なので最後までご愛読お願いします! (2021年1月23日 23時) (レス) id: d3adf571e3 (このIDを非表示/違反報告)
美桜(プロフ) - 菜一郎さん» コメントありがとうございます!映画館のくだり〜!ありがとうございます!!キュンとくるようなエピソードこれからも入れるよう試行錯誤練ってみます!! (2021年1月23日 23時) (レス) id: d3adf571e3 (このIDを非表示/違反報告)
美桜(プロフ) - *カフェオレさん» コメントありがとうございます!単純なのでそう言ってもらえてうれしいです、私も好きです!! (2021年1月23日 23時) (レス) id: d3adf571e3 (このIDを非表示/違反報告)
めーこ(プロフ) - 初めまして!初コメです!以前読んでて突然消えてからずーーーーっと気になっててまた出会えたことに感謝感激雨あられです!更新頑張ってください!陰ながら応援してます!! (2021年1月23日 22時) (レス) id: 2c11b94916 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:美桜 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ririsa10713/  
作成日時:2021年1月14日 18時

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