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Aがチャイナの兄貴が好きだと聞いた俺は完全に動揺していた。そんなの本人に聞かなければ本当か嘘かもわからねェと頭ではわかっていたけれど。
「(……クソ)」
吉原で見たアイツとチンピラシータ。
「会いたかった」と切ない声で呟く其奴に違和感を感じた。チンピラシータも同様にAを抱きしめていたし、両想いである可能性は高い。
Aが超が付くほど鈍感なのか、恋愛がわからないと言っていた程だし自分の気持ちにも気づいてねェのかもしれねェ。そんな中、アイツの気が俺に向くはずがないーーーなんて思ってしまう。
最近のAの態度から少しは…と思っていたが、それはただダチとしてなのではないだろうか。神威以上の男に、俺はアイツの中でなれていない可能性が高い。
屯所への帰り道、ずっとAと神威について考えこんでいた。せっかく気持ちよく明日出かける計画を考えていたのに、今ではマイナスなことしか考えられなくなっていた。
帰り着くと、土方さんが俺を待ち伏せしていた。
どうやらサボっていたことがバレていたようで、其奴は腕を組みながら「明日の休みなしにするぞ」と半ギレ状態だった。
「別に構いやせんぜ」
「は?今の冗談のつもりだったんだが、何かあったのか」
「……別に」
土方さんの隣を通り過ぎると、奴は俺の背中に「Aが探していたぞ」と投げかけた。立ち止まり、後ろを振り返る。
「今は其奴の名前出すんじゃねェよ」
「……?」
土方さんを睨むと、俺は再び歩き出し部屋へと戻っていく。俺の机の上に置かれた紙切れを手に取り、内容を確認した。「明日楽しみにしてる」そう書かれた紙切れを俺は手を握りぐしゃりと潰していた。
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美桜(プロフ) - non@nqrseさん» 返信遅くなってすみません!興奮したまま最後まで読んでくださいね!それと御指摘ありがとうございます。なおしておきました!まだまだこれからもよろしくお願いします! (2018年10月6日 18時) (レス) id: d3adf571e3 (このIDを非表示/違反報告)
美桜(プロフ) - 神鬼*conさん» 返信遅くなってごめんね(土下座)珍しくやる気出てきてて、すらすら文が思いついちゃうんだよね笑まだまだ更新早めていきますよ〜! (2018年10月6日 18時) (レス) id: d3adf571e3 (このIDを非表示/違反報告)
non@nqrse(プロフ) - 連続コメントすいません!62話と63話同じになってます!! (2018年9月24日 19時) (レス) id: 0592968b68 (このIDを非表示/違反報告)
non@nqrse(プロフ) - 続編御目出度う御座います&有難う御座います!吉原の神威が出て来た所から興奮状態です!!!!更新頑張って下さいいいいい!! (2018年9月20日 13時) (レス) id: 0592968b68 (このIDを非表示/違反報告)
神鬼*con(プロフ) - うおわあぁぁぁぁぁぁぁぁ!続編おめでとう!更新スペース激早でビックリしてます!むりは程々やで!!楽しみにしてます! (2018年9月19日 19時) (レス) id: af0d4e115f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:美桜 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ririsa10713/
作成日時:2018年9月19日 19時