年下彼女に要注意？【神威】

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その後、念のために3日休みをもらって会社に復帰。
この会社に入社して初めて休んでしまったのでほかの上司や同僚に心配させてしまったようだ。


カチャカチャといつものようにパソコンを入力していき、書類を合わせていく。昼食は同僚と外に食べに行き。


今では神威さんのお見合いの話題も社内ではされてなく、私と神威さんが別れたことすら話にも出てこなくなっていた。同僚のほとんどは私を気遣って話題にも出さない。



「私もまだ20だし、出会いはあるよね」



もう彼以外に出会わなくていいと思っているのに、そう言い聞かせては気持ちを誤魔化していく。


書類は未だに阿伏兎さんを伝って渡してもらっている。彼は私に「落ち着くまでは俺を仲介にしていいからな」といってくれたのだ。



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帰りが遅いことはいつも通りと言える。

デスクワークがまだ苦手なのでいろいろミスが多い。それをやり直していると結局はこの時間になってしまう。あたりのパソコンは真っ暗で、付いているのは私のデスクのパソコンだけ。


やりなおしたものを社長宛のメールに添付して送信すると腰を上げて帰り支度をする。会社の出口に出ると、雪が降っていることに気がついた。



「雪だ……」



手を差し出すとそこに小さな結晶が乗ってすぐに水へと変わった。雪みたいに積もり積もった気持ちも同じようにすぐに溶けていけばいいのにななんて考えてしまう。


帰ろうと思った時、後ろに気配を感じて振り返ると神威さんがいた。「お疲れさまです」と笑みを浮かべる。彼は「阿伏兎、先に帰ったんだ」と言った。


だからなんだというのだという問題だが、帰ろうとする私の腕を神威さんは掴んだ。


「A、」と私を呼ぶ彼の声は今にも舞い落ちてくる雪と一緒に溶けてしまいそうで。それでいて、私の胸を縛り付ける。


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