年下彼女に要注意？【神威】

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「あ"ァ、……ったくよ。こんなに酒に弱ェのかよ」



カクテル一杯で酔いつぶれてしまったAを背中に背負い、彼女の家まで送るため橋の上を渡っていた。


酔いつぶれたAはずっとテーブルに伏せて泣いていた。俺と二人の時ぐらい、彼奴のことなんて考えなければいいのにと思ってしまう。



「う"ぅ……ひっく……会いたい……っ」


「……へいへい」



ようしょっ、とAを抱え上げなおし、此奴の免許書から住所を探る。


最寄りの駅から何駅か先のようだ。家に着くまでにAが起きればいいのだが、この調子じゃ無理であろう。


真っ暗な空にいくつもの星が瞬いているのを眺めながら歩いていれば、後方がざわざわとうるさくなってきた。まるで誰かが走ってきてるような感じだ。自分とは無関係だと思っていた。


だが、その足音はまっすぐに俺のところにきて肩を掴まれて引かれる。「は？」と眉をひそめてそいつを見ると、そこにいたのは神威で。


「なんでAと一緒にいるんだよ」と俺を睨んできた。俺が連れて帰ると言わんばかりにAに触れようとした其奴の手を払いのける。



「お前ェにそんな義務はねェだろィ」


「は、どういう意味だよ」


「テメェはもうこいつの婚約者でも何でもねェはずだぜ」



「お前がどういうつもりかわかんねェけど、Aは俺が貰う」と神威を睨むと止めていた足を再び動かした。


電車に乗りAの家の近くの最寄り駅まで走ってる途中、彼女が目を覚ます。まだ少し酔いは冷めていないらしく、俺の飲みかけのミネラルウォーターを渡した。



「ねぇ、私が寝てる時誰かと会った？」


「……いや、誰とも会ってねーよ」



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