年下彼女に要注意？【神威】

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ーーーあれから2ヶ月。

婚姻届を書いたもののまだちゃんと役場に出しておらず私たちは正式な夫婦ではない。数週間前に漸く実家に行き、神威さんを両親に紹介した。初め、電話で話をしたとき父はカンカンに怒っていた。事前に父が大の野球好きだと伝えていたら、彼は好きでもない野球を猛勉強した挙4句月のオープン戦の一番いい席のチケットを取っていたのだ。単純な父はそれだけで彼を気に入った。


そしてその後、神威さんの実家へと訪ねた。

相変わらずの神楽ちゃんとお父さんは大歓迎だと迎え入れてくれた。亡くなったお母さんにもしっかりとご挨拶をし、その日は神威さんの実家で大パーティなるものをした。神威さんとお父さんは喧嘩していたけど。
　


「A、早く決めろよ」


そして今日はというと6月に控えた結婚式のドレスを選びに来たのだが…。
どれも素敵で私には目がくらむほどで、似合うものが見つからない気がしていた。ウエディングコーディネーターの女性に話を聞きながら純白のドレスのほかにお色直しのドレスを選ばなければないないのだが、ここにきて早5時間、いまだに決まらず神威さんがしびれをきらした。


座っていた彼が腰を上げて一人ふらっとどこかに行ってしまった。「どうしましょう」とコーディネーターの女性に助けを求めると彼女はにこりと笑って「一生に一度ですから存分に迷ってください」とのこと。


「A、こっち」

「そっち側にいたんですか」


私がいる反対側にいた神威さんがドレスをかき分けて自分のほうに来るように促してきた。
彼のほうに行くと、神威さんは「これが似合うんじゃない？」とドレスを指さす。もう洋服を買うときなどは神威さんに直接ゆだねたほうが優柔不断な私にとってはいいんじゃないどろうかと思えるほど良いってかんじたドレスだった。


「これにします」


「Aってセンスないよね」

「失礼すぎません？あと笑わないでください…！」



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