older man 43 ページ45
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「……え、え?でも社長って心に決めた人がいるって」
「それ佐倉のこと」
「えっ?!私ですか?!」
まるであり得ない!と言いたげにAが驚いた顔をする。彼女とここまで関わるようになるまでは冷たい態度しかとっていなかったから、驚くのも無理はない。
突然きた羞恥に顔に熱がどんどん集まっていき、俺は片手で顔を隠してしまった。「ハァァァ」と大きな息を吐く。
「……あの、社長…?」
「信じられないかもしれないけど、ホントだよ。
……俺は佐倉がずっと好きだったんだ」
「……っ」
一層の事、彼女の好きなところを一つ一つ上げていこうか。だけどそんなことして仕舞えば今の俺ではパンクしかねない。
やっと「好き」だと言えたんだ。
あとひと押しである。
「元々違う支部にいたお前を自分のテリトリーに置きたくて引き抜いたのも俺。お前の困った顔を見るの嫌いじゃないとか思ってる…」
「あ、あの!!ちょっと待ってください!!」
ぎゅっと目を瞑って赤面させているAがタイムを要求した。「兎に角、」とタイムを無視して、「佐倉A、……君は俺の心に決めたひとだよ」と伝えた。
「…ってことなんだけど、信じてもらえた?」
「……はっきり言ってもいいですか」
もしかしたら「気持ち悪いです」と言われるのかもしれない。思わず身構えてしまう。
「……とっても嬉しいです」
「……!」
「私、もっと社長のお側にいたいって、社長と一緒にいたいって気づいたんです」
ーーー私も社長のこと、好きになっちゃったみたいです。
恥ずかしそうに頬を染めしっかりと伝えてくれたAに数秒間を置く。彼女の瞳を見つめていた俺は、ガクンッと顔を真下に向けた。
「(……ここからどうすれば)」
……つまるところ嬉しさにニヤケが止まらないのだ。
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美桜(プロフ) - 銀皐月さん» コメントありがとうございます!うわわわ、そう言ってもらえて嬉しいです(泣)あんまり甘々にできなかったなァと感じてるんで続編では甘々っぽさを出して行きたいと思います!!年下沖田との同時進行で頑張ります! (2017年12月30日 12時) (レス) id: d3adf571e3 (このIDを非表示/違反報告)
銀皐月(プロフ) - 年上シリーズ、第一巻完結おめでとうございます!やっぱり美桜さんの書かれる神威くんは格別です。甘々な彼に、胸もお腹もいっぱいです。が!まだまだ私のお腹は満たされませんよ!笑笑 年下沖田と同時進行、頑張ってください! (2017年12月29日 9時) (携帯から) (レス) id: 5de9376b0f (このIDを非表示/違反報告)
美桜(プロフ) - りょー。さん» コメントありがとうございます!ホントですか?!ありがとうございます(泣)今回は甘い言葉を年上な神威くんに囁いて欲しくてこうなりました笑自己満ばかりの内容ですがこれからもよろしくお願いします!はい、更新頑張ります! (2017年12月28日 9時) (レス) id: d3adf571e3 (このIDを非表示/違反報告)
りょー。(プロフ) - 初めまして!美桜さんの作品は全部ずーっと読んでいて大好きです!今回の神威も言葉には表せないくらい素敵です(ノ)ω(ヾ)ニヤニヤしながら読ませて頂いてます!!更新頑張ってください(●´ω`●) (2017年12月13日 23時) (レス) id: 365e28b0af (このIDを非表示/違反報告)
美桜(プロフ) - 狛犬と朧月+さん» 朧月さん!コメントありがとうございます!素敵な作品とは程遠いですがそう言っていただけて嬉しいです!はい、更新頑張ります! (2017年12月10日 22時) (レス) id: d3adf571e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:美桜 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ririsa10713/
作成日時:2017年12月9日 10時