年下男子と恋愛中。【神威】

恋愛24 ページ24

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B判定だなんてここ最近でよく伸びたものだ。
本当、彼の努力がすごくて私も一緒に嬉しくなってしまう。



「放課後は総悟と一緒に勉強してるし。Aちゃんの休みの日勉強見てくれたりしてたからね。二人のおかげだよ」


「ふふっ、それでもやっぱり神威くんの努力の積み重ねでもあるよ！」



正面にお互い向かい合って座っていた私たち。

神威くんは少し照れたように手を広げる。「？」と反応していると、彼は「ご褒美ちょうだい」とん！と胸を張ってまた広げてくる。



ーーー抱きついてください、ということだろうか。

違っていたら恥ずかしいから、「hug？」と聞いてみる。うんと頷いた神威くんに思いっきり抱きつけば、彼はぎゅっと抱きしめてくれた。



「私、初めて男の子に自分から抱きついたかも」


「え、まじ？」


「うん」



「神威くんが初めてだよ」と呟けば、抱きしめていた力が強くなる。力強さのあまり少し痛いけど、暖かいからずっとこうしてもらいたい。



「あ、でも待って。自分からはないってことは、他の奴からされたことあるの？」


「…………1、2回だけ」


「うわっ、なにそれ」



あとあと後悔しても遅いけど、「別に好きとかそういのあったんじゃないよ」と必死になって伝えてみるが胸に収められたままの私には彼の顔は見えない。



「キスは？」


「え？」


「Aちゃんのファーストキス誰」


「…………笑わないでね。ーーーまだ、なんだけど」




「まじ？」と小さな笑い声と一緒に頭上から聞こえてくる。未だも何も男の子とそういう雰囲気になったことも好きになったこともないから一切経験したことがない。


「上むいて」と降ってきた言葉に、素直に上を向けば、ふにっと柔らかな唇が私のそれに当たった。数秒停止したままの私の頭は彼の声によって漸く機能を再開させる。



「これでAちゃんのファーストキスは俺のもんだ」


「……っ、あのい、今…っ」


「ん？ちゅーしたけど？」



さらりと恥ずかしげもなくへらりと笑う彼。

今時の男子高校生はある意味最強だ。
こんなにも女を魅了させてしまうんだから。



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