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「お前が辛い時、何もしてやれなかった。いろんなこと……抱えていたのにも気づいてやれなかった」
ヒーロー科2年の後期でのインターン。それで負傷した私とは違って、焦凍はすでにエンデヴァー事務所で活躍していた。卒業後はサイドキック入り間違いなしと言われるほどの実力者。
それに加えて私はヒーローとしての寿命を絶った。それもあり、他の学科や学年の人たちから「釣り合わない」と陰口を言われることが増えていた。
初めて焦凍が家に招いてくれた時、エンデヴァーの目がひどく怖く見えた。「焦凍と見合わない」とその目で訴えられているような気がしたからだ。
「……優等生だったしょ……轟くんに私は釣り合わないそう思ったんだよ」
「……釣り合う釣り合わないの問題じゃねぇだろ」
「ううん、釣り合うわけがなかったんだよ。なんでも出来て、成績優秀、個性も優秀だった轟くんとは別に私は何もかも失ったんだよ」
私には何もないと精一杯の笑顔を作り、顔を上げる。
だから自信を失って、一緒にいるのが辛くなった。別れた理由が今頃になって本当にごめんなさい。だからもう良いでしょ、一緒に居たくないの。
「失ってねぇだろ」
「………え」
「お前にはまだ個性がある。すげぇ立派な個性じゃねぇか」
私の個性は「雪」で、攻撃系だ。雪で作り上げた創造物でさえ動かせた。攻撃系は体を動かすこともあって、実践ができなくなった私にはもう必要ない個性でもあった。
「A、俺と釣り合わないなんて言うな。お前を好きになった俺を否定しないでくれ」
もっと私に怒って嫌いになってくれてたら良かったのに。なんでいきなり別れを告げて、焦凍と向き合わずに逃げた私にそんな優しいことを言ってくれるの。
「…………ごめんなさい」
「それに俺はお前と釣り合ってねぇなんて思ったことねぇからな」
「………っ」
あぁ、あの頃、気持ちに蓋をしたはずなのに、開いて溢れかえってしまうそうだ。
「……だから、会いたくなかったなんて言うな」
「……うん、会えて……良かった」
「あぁ」
そんなに優しい顔をしないで……。
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莉緒(プロフ) - めっちゃ好きです！！続き待ってます。更新頑張ってください！ (1月15日 12時) (
レス) @page36 id: ff1884054a (このIDを非表示/違反報告)
藍蝶(プロフ) - エンデヴァーが冷や汗流すの面白すぎますWW (1月3日 19時) (レス) @page35 id: 73807850f7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：美桜
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ririsa10713/
作成日時：2023年9月18日 12時
