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彼は私の連れがショートだと知ると青ざめていた。
「マジかよ」と、焦凍の言葉から察したらしい。国宝級イケメンランキング上位に君臨したことのあるあの人気ヒーローショート。そのヒーローが自分から言ったのだから。
「は、お前の元カレってショートだったのか？」
「高校の時の話なら、俺しかいねぇだろ。な、A」
小さく頷けば、彼は逃げるようにして帰って行った。
焦凍は私の手を繋ぐと「帰るか」と歩き出す。応えるように繋いでいた手に力を込めて繋ぎ返す。
「………ありがとう」
「俺、何か礼言われることしたか？」
「うん、してくれた。嬉しかった」
彼に言われて心が沈んだのを焦凍が明るく照らしてくれたから。自信なんていらないんじゃないだろうか、自然体で彼のそばに入れるのが一番なんじゃないんだろうかってそう思えてきた。
「何か飲んでいく？」
「じゃあ少しだけ」
今日もうちまで送ってくれた焦凍。
一度家に上がった麦茶を淹れたグラスを二つ持っていく。ちょっとだけ昔の話をして、決心したように「今度A組の同窓会行きたいな」と焦凍に話す。
「みんなAに会ったら喜ぶだろうな」
「うん、それとねもう一つ言いたいことあって」
「どうした？」
高校生だったあの時とは違う。
今はもういい大人だし、いろいろと状況も立場も違うだろうけど。その好きだった手を取って、両手で包み込む。
「あんな別れ方したのに今も好きでいてくれてありがとう」
「……………」
「私を照らしてくれてありがとう」
焦凍に再会してから辛いこともあったけれど、それ以上にまた人生が明るくなった。私はあの日からずっと前を向けていなかった。けれど、焦凍と再会して前を向けるようになって、彼のそばにいるのに必要なものは私が考えていたようなものじゃないとわかった。
「私、焦凍と出会えて幸せ」
焦凍の手を離せば、彼は私の頬に手を添えた。
「好きだ、A」と言葉と共に合わさった数年ぶりの焦凍の唇。
「私も、焦凍のこと好きだよ」
嬉しそうに頬を緩める彼が見える。
何度も交わすキスにお互いに歯止めが効かなくなっていく。深く、何度も。
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莉緒(プロフ) - めっちゃ好きです！！続き待ってます。更新頑張ってください！ (1月15日 12時) (
レス) @page36 id: ff1884054a (このIDを非表示/違反報告)
藍蝶(プロフ) - エンデヴァーが冷や汗流すの面白すぎますWW (1月3日 19時) (レス) @page35 id: 73807850f7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：美桜
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ririsa10713/
作成日時：2023年9月18日 12時
