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「こんな穴場があるなんてびっくり。人も多くないし、いいね」
「時々、緑谷たちと来るんだ」
暗めの雰囲気がまた大人っぽさをだしている。
仕事終わりに焦凍が連れてきてくれたレストラン。個室ではないけれど、基本的に予約制で、割と有名人が利用することが多いらしい。
「明日は休みだったよな？」
「うん。焦凍は仕事でしょ？早めに帰らなきゃ疲れてるでしょ」
「……俺はまだ一緒にいてぇ」
ショートファン皆が言ってもらいたい言葉No.1だろう。一緒に食事をして、少しおしゃべりを堪能し、明日に響かない程度にレストランを出る。
美味しかったねまた来ようよと会話を交わしていると、「A？」と名前を呼ばれる。深めに帽子を被った焦凍。私は声の方に振り返り、その人物を見た。
私に声をかけたその彼は、数年前に付き合ってた人だった。そう言えばこの辺りが仕事場だったっけ。嫌な予感を抱いていると、「へぇ、ソイツ新しい男？」と私に聞いてくる。何も答えない焦凍を背後に「違うけど……」と彼に否定する。
「へぇ、ま、良いや。つーか、お兄さん」
「……俺？」
「そそ。コイツつまんねぇ女だからやめといた方がいいですよ」
『お前つまんねぇんだよ』
そう言われてフラれたんだっけ。
彼はケラケラと私を馬鹿にするように笑いながら「顔がいいから付き合ってたけどさー」と言って私を睨むようにしてみた。
「なーんか高校の時の元カレ引きずってるとか言ってたわ。それで一気に冷めたわ。いずれお兄さんもコイツのことつまんねぇ女って思うぜ」
焦凍に一番聞かれたくないことだった。
それでも、焦凍のこと好きなまま他の人と付き合った罰だ。無自覚に彼らのことを傷つけていたのかもしれない。
「…………そうか、それならよかった」
「は？」
「お前、見る目ねぇな。こんなに可愛いやつ、その辺探してもなかなか見つからねぇ」
「んだよてめぇ」
焦凍は深く被っていた帽子のツバを上げ、顔を見せると私に微笑んだ。沈みかけていた心を晴らすようなその笑顔。
「お前、俺のこと引きずるほどずっと好きでいてくれたんだろ」
あぁ、もう……好きで、好きで、どうしようもないぐらい好きだ。
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莉緒(プロフ) - めっちゃ好きです！！続き待ってます。更新頑張ってください！ (1月15日 12時) (
レス) @page36 id: ff1884054a (このIDを非表示/違反報告)
藍蝶(プロフ) - エンデヴァーが冷や汗流すの面白すぎますWW (1月3日 19時) (レス) @page35 id: 73807850f7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：美桜
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ririsa10713/
作成日時：2023年9月18日 12時
