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「いやぁ、それにしてもあの日はまるでドラマの撮影現場かと思ったよ」
「あんまりあの日のことについて触れないでください……」
未だにちょっと触れられることの多いあの日のこと。
揶揄い半分と応援半分といったところでサイドキックたちに「男前だね焦凍くんは」とよく言われるようになっていた。
「アレは相当惚れ込んでるよ焦凍くん」
「ーーーすみません、エンデヴァーが呼んでます」
「わ、ショート。いつのまに戻ってきてたんだ？」
「？さっきです」
戻ってきていたらしい彼は、サイドキックたちに伝言を伝えるとちょうど空席である私の隣に腰掛けた。そう言えば、ととある仕事が彼に来ていたことを思い出す。
「雑誌の撮影と、確かテーマに合わせたインタビューをするから内容考えといてほしいって……」
「インタビュー？内容はなんだ？」
「………………えっと、………初恋……」
「今言おうか?」
「けけけけけけ結構です！！」
そうこの雑誌会社から問い合わせがあり、さっき本屋に雑誌を見に行ってみた。ちょうど見覚えのあるヒーローが今月号に載っていたから一冊買ってきたのだ。
それを袋から出し、「見てみて今月号まさかのかっちゃん」と彼に見せる。
「それにしても、毎月表紙にヒーローを起用してるみたいなんだけど結構色気たっぷりな写真使うんだね。見てよ、このかっちゃん」
「……………。この爆豪、色気ってやつが出てんのか？」
「こんなかっちゃん見たことないもん。記事も確か焦凍の時と同じ初恋がテーマだったかな」
かっちゃんってこんな顔出来たんだ。いつも怒って怒鳴り散らしているキレ顔ぐらいしか見ない。けれど、私の相談乗ってくれてる時は割と真剣に聞いてくれてる、気がする。
「かっちゃんの初恋っと」とインタビュー記事の載っているページを開けば、隣から焦凍が雑誌を取り上げた。そのページを確認している彼は雑誌を閉じる。
「お前は見なくて良い」
「え、なんで？」
「面白くねぇから」
「それはちょっと酷くない？かっちゃんの初恋だよ。私読めば一発でわかると思う！なんせ小さい頃からほとんど一緒だったし」
焦凍は「だからだ」と言うと、雑誌は貰っとくと自分の鞄に押し込んだ。立ち上がる彼を見上げれば、焦凍は思い出したように口を開く。
「インタビューの前に言っとく」
「え？」
「俺の初恋、お前だからな」
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莉緒(プロフ) - めっちゃ好きです！！続き待ってます。更新頑張ってください！ (1月15日 12時) (
レス) @page36 id: ff1884054a (このIDを非表示/違反報告)
藍蝶(プロフ) - エンデヴァーが冷や汗流すの面白すぎますWW (1月3日 19時) (レス) @page35 id: 73807850f7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：美桜
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ririsa10713/
作成日時：2023年9月18日 12時
