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「すごーい、ひんやりして気持ちいい……！」
「ここは氷や雪の個性を使う人たちがよく利用してる施設なんだ」
普段は個性訓練のために利用していることが多い施設。一般の人もよく利用しているから、Aを連れてきてみた。
彼女は個性上、体質が冬に強い。お母さんと同じで、体温も低いと昔言っていたから、思っていた通り喜んでいる。
「………ねぇ、個性ってここ使えるの？」
「あぁ、大丈夫だ」
「ほんと？」
嬉しそうに彼女は目を細め笑った。
手の平を床に向けてそこから出てくるのは雪。それが渦を巻いて、現れたのは雪だるま。小さな子供たちが「雪だるまだー！」と喜ぶ中、彼女はその雪だるまに息を吹きかけた。
そうすれば、雪だるまに木の手が生え、動き出す。どこか雪の国のお姫様が魔法を操っているように、彼女は楽しそうに雪だるまを増産する。
「(…………やっぱ個性使うの好きなんだろうな)」
一度はヒーローを夢見た人間だ。怪我でヒーローを諦めたとは言えども、彼女はまだそれを清算しきれていない。
「ねぇねぇ、お兄ちゃん」
「なんだ？」
「お兄ちゃん、ショートでしょ？」
「よくわかったな」
「ふふっ、私ショートのファンなの！」
小さな女の子の頭を撫でて、氷の個性で大きなアトラクションを作った。Aも便乗して、天井から雪を降らし雪の結晶を天井に敷き詰めるようにして輝かせた。
「人を笑顔にできるっていいね……」
「あぁ」
子供たちと遊んでいるAを眺めていると、彼女が作り出した雪だるまが一体俺のところによてよてとやってきた。足を曲げ、両手の平を出せば雪だるまは手の平に乗る。
『時々、作り出した雪だるまが私の本音を表すように勝手に動いちゃうことがあるんだ』
『本音？』
『うん、本音』
昔、Aが言っていたことを思い出す。
その雪だるまは、自分の体で作ったたくさんのハートの雪の塊を俺の手の平に預けるようにして置いた。
「………これがお前の本音ならどれだけ嬉しいか」
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莉緒(プロフ) - めっちゃ好きです！！続き待ってます。更新頑張ってください！ (1月15日 12時) (
レス) @page36 id: ff1884054a (このIDを非表示/違反報告)
藍蝶(プロフ) - エンデヴァーが冷や汗流すの面白すぎますWW (1月3日 19時) (レス) @page35 id: 73807850f7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：美桜
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ririsa10713/
作成日時：2023年9月18日 12時
