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スマホを触り、パァッと華を咲かせた彼女が荷物を肩にかけて席を立つ。
「漆畑！」
「あ、ショウくん」
俺の名前を呼んで笑う漆畑の隣へと行けば「どうしたと？」と笑顔を振り撒く。その顔にキュンとしつつ、「最近、どう？」と聞いてみると、首を傾げた。
「ほら、またメディアとかによく晒されてるだろ？」
「………あぁ……ホークスと……」
「そう、前と違って結構書かれ方が過激になってたから心配で」
少し前までは、ホークスと幼馴染という関係性上いろんな憶測を書かれた記事を見ては顔を暗くしていた。一度は誘拐事件がきっかけでホークスが漆畑とはただの幼馴染であると公言していたが最近じゃまた「彼女」だとか言いふらしているようだった。
あの日も、漆畑はホークスのこと殴ってたし、関係性は幼馴染のままであって欲しいと願うところだが。
「平気。最近はね、自分に自信持てるようになってきたの」
「……へぇ」
「あ、私こっち」といつもとは反対側の道を行こうとする漆畑に「俺も」と嘘をついて道を曲がる。大学1年の時、出会ってすぐに好きになった。単純に一目惚れって言うのもあったけど、どこか脆くて、けどしっかりしているところを好きになった。
ずっと告白の機会を伺っていたけれど、臆病な俺がそれを邪魔していた。
「週刊誌がよくホークスの恋人って書いてるけどさ、あれって本当？」
だからもしもまだ間に合うのならば、「好きだ」って俺の彼女になってくださいって伝えたい。
「……うん、本当はね小さい頃からお互いに好きだったみたい。私がいろいろ……拗らせちゃったせいで啓……ホークスを傷つけてたの」
「………」
知っていた。
からかってくる同級生に、ホークスには人一倍興味なさそうな顔をして否定していたのに、本当はスマホで彼の活躍を確認していたこと。大事そうに、紅い羽のしおりを本に挟んで持ち歩いていたことも。
「……あ、ごめんねショウくん。私、ここで」
「あぁ、また明日な」
「うん、ありがとういろいろ心配してくれて！」
笑った彼女がかけていく。人通りがあまりない道の先、漆畑が足を止めて「ごめん待った？」と頬を染め笑いかけるその前にはホークスの姿。
ホークスは漆畑の髪を撫で、頬にキスをしていた。ゆっくりと上げられた射抜くような鋭い視線が捉えるのは、
ーーー俺の存在。
「(……牽制された)」
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浦玖珂 咲希(プロフ) - すやすや眠る夢主ちゃんの横で永遠に焼き鳥の数を唱えてるの想像したらシュール過ぎておもろい (2023年3月23日 23時) (
レス) @page32 id: e9e20e1e7a (このIDを非表示/違反報告)
浦玖珂 咲希(プロフ) - みんな本家通りの性格してるのに面白すぎる、最高過ぎる！！！ (2023年3月21日 3時) (レス) @page25 id: e9e20e1e7a (このIDを非表示/違反報告)
真白 - 微笑ましい〜！ (2023年3月13日 13時) (レス) @page6 id: 1bd364c53c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：美桜
| 作成日時：2023年3月12日 17時
