番外編 ページ49
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このクソ寒ぃイルミネーションのシーズン。
外はクソ寒いし、何よりも人がゴミみてぇにたくさんいる。呑気に酒を浴びてるやつもいれば、男女で戯れているやつもいる。
そしてここーーー
「理事ー!クリスマスプレゼントありがとう!」
「おう。大事に使えよ」
「うん!」
子供たちはクリスマスプレゼントにはしゃぎ、そして下.僕共は酒とつまみ、そしてオードブルに羽を伸ばしやがる。
さっきやってきた蘭たちもまた子供たちにプレゼントを持ってきた。
来年4月に小学校に上がる子たちにはランドセルやらなんやらと持ってきすぎだと言いたくなるほど俺らよりもサンタをしていて、むしろ俺たちのプレゼントよりも嬉しそうにしている。
「大将は今年はAちゃんに何あげんの?」
「…………………」
「蘭!!イザナは今、Aと喧嘩中なんだ!そっとしといてくれ!」
俺の代わりに鶴蝶が説明する。
喧嘩中もなにも勝手にアイツが怒って出て行っただけだ。そんなめんどくせぇやつ相手にプレゼントなんて用意するわけねぇだろ。
「せっかくの新婚なんだから、もうちょい優しくしてやんねぇと大将捨てられるよ〜」
その言葉に、蘭をギロリと睨めばソイツは「ごめん、冗談です」と怯み、苦笑いを浮かべ謝ってくる。子供たちが飯を食い、全員分のプレゼントも渡し終えるとあとは残っている奴らに任せ、施設を出て帰宅する。
この家は相変わらずうるせぇな、と声もかけず玄関を開けて中に入る。
「…………マイキーくん、イザナには内緒だからね」
「わかってるって」
そんな会話に、襖を思いっきり開けて、中にいる二人を睨み下ろす。「げ」と二人して声を上げたソイツら。Aはあからさまに俺から視線を逸らしやがるし、マイキーは逃げるように反対側から出ていく。
「………おかえり」
「…………ん」
「あんま冷やすな」と肩にコートをかけてやれば「私怒ってるんだけど」と俺を睨んでくるから睨み返してやる。
「喧嘩して家出したところでてめぇの帰る場所なんてだいたい予想着くんだよ。つーか、家出すんな、家出してぇ時は俺を追い出せ」
「なにそれ」
結局親父とも和解できずにいるAが来る場所はここしかない。最初こそは俺を睨んで「イザナの馬鹿」「分からず屋」と反論していた。しかし、しばらくしてAは腹を手で押さえると「……イザナ、お腹……きつい」と泣きながら俺を呼んだ。
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頭ン中お花畑(プロフ) - とっても甘々で最高でした。ニマニマが止まらないし、本当に胸がキュンキュンするーっ! 最高のイザナ夢をありがとうございました。寿命が伸びた気がします (1月7日 23時) (レス) id: 67d18bea8c (このIDを非表示/違反報告)
ちえ - 天竺編10月始まる楽しみ今からイザナ見るの待ちきれらない (6月21日 0時) (レス) id: 67f766a775 (このIDを非表示/違反報告)
ちえ - イザナの名言天竺編で見れるの楽しみです。 (6月12日 1時) (レス) id: 67f766a775 (このIDを非表示/違反報告)
桜華 - ↓ごめんなさい 間違えました (5月15日 22時) (レス) id: c0d0824301 (このIDを非表示/違反報告)
桜華 - あ (5月15日 22時) (レス) id: c0d0824301 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:美桜 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ririsa10713/
作成日時:2022年11月13日 16時