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倉庫に転がる死体の山。
頭から血を流す母に、私は拳銃を地面に投げ落とした。全部終わった。終わらせた。



「……………っ」



抜け出したかった。辛かった日々の中から。だけど抜け出すことを許してくれなかった彼らを心底嫌っていた。弟を見捨てて殺した、それに妹だって私と同じような道を進ませようとしていた。


けれど、そんな親でも昔は本当に優しかった。
悪い奴らを捕まえる警察官。尊敬、していた。


両親を殺す覚悟も、好きな人に殺される覚悟もちゃんとしてきたのに。死んだ両親を目の前に、勝手に涙が溢れ出した。



「…………A、お前はこっちに踏み込むな」

「……りんど……くん……っ」



私ね、もう警察じゃないんだ。
あの時お父さんに辞表を渡したから。記憶をまた失くしたふりをし続けていた、それだけ。



「俺のこと思い出してくれただけでも嬉しいから」

「…………っ」

「お前は父親を殺してねぇよ。撃ったところは致命傷にもなってなかった。梵天の人間がお前の親父を殺して、母親は俺が殺した。………お前の弟も」



竜胆くんは「ごめんな」と言って私を抱きしめた。その温もりが暖かくてさらに涙は溢れ出す。弟が潜入していたのは彼ら梵天の組織。素性がバレて幹部に殺されたとなれば、彼も関わっていたはず。


肩に顔を埋めて「……私ね」と呟けば、上から言葉を被せられた。



「………俺、お前のことめちゃくちゃ好きだった」

「………!」

「けど俺はお前にとって、両親と弟の仇だ。それに梵天幹部灰谷竜胆。ーーーだから、もう俺に二度と関わるな」

「………竜胆くん、私……っ!!」



言葉を紡ごうとした瞬間、首に猛烈な痛みを感じて、意識を失った。遠のく意識の中で「ごめん、愛してる」と彼の声が響き聞こえた。



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(プロフ) - 完結おめでとうございます。そっと竜胆くんたちを見守らせていただいておりました。番外編もありがとうございました!とても癒されました。次回作も楽しみにお待ちしてます! (2022年1月10日 18時) (レス) @page46 id: 1f3bc36824 (このIDを非表示/違反報告)
ぴよ(プロフ) - 完結おめでとうございます!そして素敵な作品ありがとうございます!やっぱ美桜さんの作品好きすぎる、、、次回も楽しみにしてます! (2022年1月10日 11時) (レス) @page46 id: 5a0c9ff92a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:美桜 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ririsa10713/  
作成日時:2021年12月25日 13時

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