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ここに住まわせてもらっている。
もともと竜胆さんが使っていた部屋のベッドを彼は私に貸してくれていた。リビングで寝ると言っていた彼に「一緒に寝ますか?」と聞いたことがあった。


あの男と結婚してから、知らない男と寝ることなんて山ほどあったからそこまでは抵抗というものがなかった。彼は少し固まった後「お前、襲われてぇの?」と耳打ちしてきた。



『………貴方はそんなことする人じゃない』
『……いいよ。兄貴と一緒に寝るから』




あの日から随分と経つ。
兄弟一緒に寝ているのだから本当に仲がいいと思う。けれど、今日はどうだろうか。蘭ちゃんが女の人を連れ込んでいるから、彼の寝床がない。



「蘭ちゃん、彼女いたんだ」

「彼女じゃねぇよ」

「…………あ、」

「お察しの通り」



寒……と身を縮めながら毛布に包まる竜胆さんのソファーに近づいた。前に座って顔をみれば「なに?」と聞かれる。



「ベッド、一緒に寝よ」

「は?俺、お前の弟じゃねぇし男だぞ」

「うん、知ってる」



先にベッドに入れば渋々竜胆さんが隣に入ってくる。「なんだか懐かしいね」と知らぬうちに呟いていた自分に心底驚いた。何を言ってるんだ、なんて自分を不思議に思っても答えは見つからない。



「………なんだか同じベッドに並んで寝てるの久しぶりに感じて、……なんでだろう」

「……………」



なんて呟いたところで体を起こした竜胆さんが私を横目に見たかと思うと私の顔の横に手をついた。いつもよりも近づいてきた竜胆さんが私の首に顔を埋めた。


驚いて固まっていると首に舌が這った。思わず声を出してしまえば、竜胆さんがすぐに離れて私の額にキスをする。



「簡単に男と同じベッドで寝んな。男の力には勝てねーだろ」

「力って、」



そう言ったって竜胆さんは私の手首を拘束していたわけでも押さえつけていた訳でもなかった。逃げようと思えば逃げられるし、抵抗しようとすれば抵抗できる状況だった。



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(プロフ) - 完結おめでとうございます。そっと竜胆くんたちを見守らせていただいておりました。番外編もありがとうございました!とても癒されました。次回作も楽しみにお待ちしてます! (2022年1月10日 18時) (レス) @page46 id: 1f3bc36824 (このIDを非表示/違反報告)
ぴよ(プロフ) - 完結おめでとうございます!そして素敵な作品ありがとうございます!やっぱ美桜さんの作品好きすぎる、、、次回も楽しみにしてます! (2022年1月10日 11時) (レス) @page46 id: 5a0c9ff92a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:美桜 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ririsa10713/  
作成日時:2021年12月25日 13時

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