強引すぎるよ場地くん【場地圭介】

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大きな声で笑う二人。
こっちは真剣に話してんのに、ケラケラと腹を抱えて笑っていた。



「場地、お前タイミングっつーかなんというか悪いな。周り見てから優しく押し倒せよ。流石のAちゃんもそりゃ痛がって泣き喚くわ」

「だからさっきAから"場地くんなんて嫌い"ってメールが来たんだ。ウケるね、ケンチン」



いやまあ押し倒したことに対して泣き喚いたのかと初め思ったが、頭をぶつけて泣いていた事実に少しホッとしたのは口が裂けても言えない。割と俺サイテーだな。


あ、エマからメールだ、とマイキーが携帯を見て、ニヤニヤとした表情をした。なんだと思っていれば、携帯を見せて「Aが泣いてる！場地サイテー！！」とエマの前で泣いているのかAの姿が写真に収められている。



「俺、生まれてこの方、Aしか好きになったことねぇんだよ」

「知ってる」

「嫌われたら、俺一生引きずるわ」

「場地が意外とそういうタイプなことに俺は驚きだけどな」



俺はA一筋だわ！！とドラケンに叫べば、「うるせぇよ」と頭を叩かれる。クソ、どいつもこいつも。


っあ"ァ！と声を荒げて立ち上がる。
同時に立ち上がったドラケンは「ちょっと付き合えよ」とバイクの鍵を取る。一人眠りについたバカマイキーを置いて二人でツーリングした。



ーーー渋谷。適当にバイクを停めて歩いていれば花屋が目に入る。立ち止まっていると、「おい場地早くしろよ」とドラケンに呼ばれた。



『場地くん、ご近所さんからお花貰ったからお裾分け！』

『あ？花なんかキョーミねぇよ。おい、叩くんじゃねぇよ馬鹿！！』

『場地くんのそういうとこほんと嫌い。馬鹿阿保間抜け！！』



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