強引すぎるよ場地くん【場地圭介】

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しかしながら彼が幼馴染の場地くんでなければ、何の場地くんになる？昔から築いてきた関係は間違いなく幼馴染。



「ば、場地くん」

「てめぇみてぇな鈍感女には強引に行った方がいいってマイキーも言ってたことだし」

「え？え？」



場地くんは押し付けていた私の手首から手を離すと、ニッと笑った。どこで覚えてきたのか、顎クイをされて驚く暇もなく場地くんが近づいてきた。


すぐに唇は彼のそれに塞がれた。場地くんの髪が降りてきて、これが髪カーテンか！なんて違う違う。
場地くんはすぐに離れて「この魔女の女め」と私を睨むように言う。けれど、一字違いなんだよね。



「スキだ」



多分その「スキ」は友達や家族に言うものじゃない。だからこそ今の私は場地くんと同じように顔を真っ赤にさせているに違いなかった。


彼の肩を押して私の上から退いてもらう。
はてなマークを浮かべている場地くんに「私家に帰る！！」と叫んだ。



「待て、A！！」

「やだむり！やだ！」



場地くんに思いっきり頭突きをして逃げていく。
「お前の家ここだろうがぁ！！」と叫んでいる場地くんを無視して家を飛び出しては走って行った。


ピンポンピンポンと連打をしていると「うるせぇ」と出てくるのはマイキーくん。エマはいますか？いますよね出しやがれ！といえばすごい目で睨まれたので一度謝った。



「どうしたのA」

「エマ、どうしよう……っ！場地くんが強引すぎて困る……！」



未だに唇に残っている場地くんの口の感触。
意外と、なんて考えては首を横に振り回した。恥ずかしい恥ずかしい。


エマの部屋に案内されてお茶を飲む。何故かニヤニヤとしたマイキーくんが同席しているの気になるが言っても無駄そうだから鼻から諦めた。



「………ば、場地くんにキスされた」

「場地がついに？！」
「よくやったなー場地〜」

「………はい？」



何で知ってるんだ。



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