強引すぎるよ場地くん【場地圭介】

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私は場地くんとは違う中学だけど、この人とは同じ中学だ。



「Aー♡」



本当に迷惑です、ハイ。
私これでも優等生だから、マイキーくんとドラケンくんに絡まれてるとなにかと面倒なの。



「場地の奴がさ〜」

「マイキーくん、場地くんの話はやめて」

「また喧嘩？」

「場地くんに昨日頭叩かれた」



昨日も場地くんの勉強を見てあげた。
練習問題が50点中2点だった。「殴ったら頭良くなるかな」と言って場地くんの頭を殴ってみた。もちろん場地くんの許可を得て。


なのに2回目の練習問題は点数上がるところか0点。
「場地くんは喧嘩で殴られても頭おかしくならないね。よかったね」と言ったら、頭叩かれた。



「集会中の場地を見せてやりてぇな、ケンチン」

「おぉそうだな。それよりA、エマがお前に会いたがってたぜ」

「エマとデートしたの？」

「デートじゃねぇけど」



何を照れてらっしゃる。
集会来いよとニコニコしているマイキーくんを眺めて、はぁとため息をついた。目の前でため息をつかれたことに怒り始めるマイキーくん。ブーブーと頬を膨らませている。


幼馴染繋がりというのか、私と場地くんは幼馴染だし、場地くんとマイキーくんも幼馴染。初めて紹介された時はなんだこの死んだ目の人はと思ってた。


昔から喧嘩っ早い場地くんが瞬殺されてるのをみた時はびっくりしたな。



「…………私もエマに会いたいから、集会行く」

「おっ、じゃあ場地には内緒で来いよ。迎えに行ってやるから」

「やだ。一人で行く。場地くん以外のバイク怖い」

「めちゃくちゃ安全運転だっつーの」

「やだ」

「強制な♡」



そうだったこの人には日本語通じなかったんだ(失礼)。学校から帰って日も沈んだ頃、外が騒がしくなる。バイクの排気音に、羽織をかけて外に出た。



「本当に来るじゃん」

「そういうAこそ、準備万端じゃん」


マイキーくんを睨みつければ「なに？殺る？」と言われたから大人しく後ろに跨った。



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