強引すぎるよ場地くん【場地圭介】

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「おー、A。これ食うか？」

「えっ、場地くんいいの？嬉しい！」

「おー、よく食って太れ」

「一言余計」



え、これ本当に俺が知ってる場地？

は？女相手にこんなデレデレ(※してない)して、優しくしてんのが場地？さっき女に悪戯されて、ブチギレもせずに隣で女の相手しているのが、あの場地？こいつ頭ぶつけたんか？



「あの、さ、場地」

「おーどうした」

「本当にお前、場地？」

「は？何言ってんだ一虎」



いや本物の場地だわ。
女がトイレに立ち上がった隙に場地の頭を一回殴ってみたがすげぇ顔で殴り返されたので本物の場地で間違いない。


しかしながらどうだ、あの場地が幼馴染の女相手に人が変わったように接している。これが普段の場地なのか？わかんね。


そもそもさっき女に「場地の女なのか」聞いた時に違うと言っていたから付き合ってはないはずだ。けれど、あんなんどこからどう見てもカップルだろ。

え、もしかしてもしかするけど。



「場地ってあの女のこと好きなの？」

「……………悪ぃかよ」

「うわー、まじかー。どこがいいのかわかんねぇー」

「は？カワイイだろアイツ」



その割にはところどころで「醜く太れ」やら「うぜぇ。本当お前うぜぇ」とかって罵倒していたのに。場地って好きな子に対して小学生みてぇな態度する奴なん？



「一虎ァ……」

「何？」

「Aは誰にも渡さねぇぞ」

「いや、いらねぇわあんなブス」

「お前眼科行ったほうがいいぜ」
「は？」



すんげぇムカつく。なんであんな女如きに俺が貶されてんの？

場地はストローで飲んでいた飲み物から顔をあげると顔を歪めた。その視線の先には場地の幼馴染と同い年ぐらいの男が楽しそうに笑っていて。


立ち上がる場地をそっと見守っていれば、歩いて行きそいつらに絡んでいた。



「てめぇなんだコイツに用かよ」

「あ、いえ、僕は別に」

「場地くん！藤堂くんはドラケンくんのクラスメイトだよ！」



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