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＿＿＿＿彼の離反から、どれだけの月日が過ぎただろうか
人が群がる道を歩きながら、そんなことを考えている時だった
「すぐる、くん‥‥？」
「‥ 久しぶりだね、A」
人混みの中、目の先に姿を表したのは夏油傑……彼で間違いなかった。
彼は行き交う人々を避けながら私のもとへゆっくりと歩んでくる。…久しぶりに見た彼の姿は、以前よりもずっとやつれていた。
「なんで…」
彼の姿を見た途端、今までずっと考えていたことが途端に頭に詰め寄ってきた。
なんで、どうして
気づけなくてごめん、力になれなくてごめん
私はどうすればよかった？私は傑くんに何ができた？
私は、どうして気づくことができなかった‥？
ぐるぐる、ぐるぐる。いつまで経っても答えの出ないそれは頭の中を埋め尽くす
ピタリ、彼は私の目の前まで来るとその足を止めた。
必死に彼にかける言葉を探し選ぶが、どれも口からは出てきてくれはしない。…彼に、一体なんて声を掛ければいい。
私はただただ、奥歯を噛み締めて俯くことしかできなかった。
「なんで、君がそんな顔をするんだい」
そんな私を見た彼は少し困ったような、そんな笑顔を見せた
そんな彼の表情を見て、じわりと目に涙が浮かんだ
「だっ、て、私、傑くんが辛そうにしてるの知ってたのに、なのに、何もできなくて、‥‥それで、」
少しやつれた彼のその姿に、自身の無力さを痛感した
私は知っていた、彼が辛そうにしていたのを一番よく知っていた。なのに、それなのに、気づいてあげられなかった、気づいているつもりでしかなかった。
「‥相変わらず、君は優しいね、名前には何度も救われたよ」
そう言って、彼はまた笑う。彼はそういうけれど、私は何もしてない。何もできなかった。
もし傑くんに何かできていたとして、‘’今‘’こうなってしまっている時点で意味はなかった。
私なんかが泣いてはいけない、あの時辛くて泣きたかったのは彼の方だ。それはわかってる、それなのに涙は止まることを知らない。
「少し見ない間にまた痩せたんじゃないか」
彼に心配する声に、私は小さく頭を横に振る。
彼のそんな優しいところは、前も今も変わっていない。
自分よりも、他人を大切にする
その言葉が、腑に落ちる。……やっと、わかった気がした。
彼は誰よりも優しいからこそ、誰よりも正義感が強かったからこそ、こんな選択肢を選ばせてしまった。
今更気づいたって、手遅れなのに。
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らいらっく(プロフ) - きのこ姫さん» そう言ってもらえてとっても嬉しいです😭続き頑張って書こうって気持ちになれますありがとうございます！🫶 (3月12日 12時) (
レス) id: 794256331a (このIDを非表示/違反報告)
らいらっく(プロフ) - 名無し37619号さん» 嬉しいですありがとうございます！！文字数制限に阻まれながらも頑張っております🥹 (3月12日 11時) (レス) id: 794256331a (このIDを非表示/違反報告)
らいらっく(プロフ) - ちむさん» ありがとうございます！！そう言ってくださるととてもやる気になれます😭😭 (3月12日 11時) (レス) id: 794256331a (このIDを非表示/違反報告)
らいらっく(プロフ) - みょんさん» あわわありがとうございますとっても嬉しいです😭私も早く夢主ちゃんの秘密バラしたいです…🥺更新頑張ります！！ (3月12日 11時) (レス) id: 794256331a (このIDを非表示/違反報告)
きのこ姫(プロフ) - すごい！面白かったです！はやく続きがみたいです。 (1月4日 13時) (レス) @page35 id: 37e234dc71 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らいらっく
| 作成日時：2020年12月7日 22時
