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時が経つのは早かった。




気付けば彼は特級呪術師の称号を与えられ、''最強''に成っていた。


私と彼に空いていた差が、もっと開いていくのが目に見えていた



『ほんと凄いなぁ…悟くん、』


「ホントだわ、うざいけど」


「まぁ、いつかそうなるんだろうなとはわかっていたけれど、」



隣に座る硝子は顔を顰め、向かい側に座る傑くんは嬉しそうに笑っていた。




この場に彼はいない。


休日で私達は休みだが、彼は任務で外に出ている。




『私ももっと、頑張らないとなぁ…』


もうこの頃には全てわかっていた。


元から家系のレベルは違いすぎるし、私と彼とでは黒と白のように違う。決して混ざりあってはいけないし、また比べてもいけない。


私は彼の隣に立てなくていい。
少しでも彼につり合う人になりたいんだ、その為にもっと頑張らなくては行けない。

今までずっと彼の優しさに甘えていたツケが回ってきたのだ。




「無理、するんじゃないよ」



私の独り言に反応した硝子はそんなことを呟く。

正面に座る傑くんは、そう言われた私の反応を待つようにじっとこちらを見ている。



『そんなこと言ったら、3人の方が無理してるよ。硝子は唯一他者に反転術式が使えるからいろんなとこに飛ばされるし、傑くんだって悟くんと同じ特級になる日は遠くないよ。

それに比べたら私なんてどうってことないよ、もっと頑張らないとね』


私、飲みのも買ってくる。そう言って立ち去ろうとする私の背中に、声がかかる。





「…本当に、無理してないかい、?」




……傑くんはいつも、そうやって私のことを見越してしまう


この場にいたら、だめだ。


2人の優しさに甘えてしまえば、私の口から簡単に弱音が吐き出されてしまう。



「本当だよ、頑張ってはいるけど無理はしてない。自分のことは自分が一番理解しているしね」



2人の方に振り返り笑ってそう言ってみせるが、2人の表情は納得のいってなさそうな様子だった。


そんな2人に、私は気づかないふりをして顔を背けた。






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らいらっく(プロフ) - きのこ姫さん» そう言ってもらえてとっても嬉しいです😭続き頑張って書こうって気持ちになれますありがとうございます!🫶 (3月12日 12時) (レス) id: 794256331a (このIDを非表示/違反報告)
らいらっく(プロフ) - 名無し37619号さん» 嬉しいですありがとうございます!!文字数制限に阻まれながらも頑張っております🥹 (3月12日 11時) (レス) id: 794256331a (このIDを非表示/違反報告)
らいらっく(プロフ) - ちむさん» ありがとうございます!!そう言ってくださるととてもやる気になれます😭😭 (3月12日 11時) (レス) id: 794256331a (このIDを非表示/違反報告)
らいらっく(プロフ) - みょんさん» あわわありがとうございますとっても嬉しいです😭私も早く夢主ちゃんの秘密バラしたいです…🥺更新頑張ります!! (3月12日 11時) (レス) id: 794256331a (このIDを非表示/違反報告)
きのこ姫(プロフ) - すごい!面白かったです!はやく続きがみたいです。 (1月4日 13時) (レス) @page35 id: 37e234dc71 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:らいらっく | 作成日時:2020年12月7日 22時

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