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きっと私が何言っても彼はここに居る

そんなの考えなくてもわかっていた。



でもこれ以上迷惑をかける訳にはいかない。


『…悟くん、私大丈夫だよ、だから…「ここに居させて」


私の言葉を遮って彼はそう言う


「俺がAの傍にいたいから、ここにいる。迷惑とかじゃない」


…そんなこと言われたら、何も言い返せないじゃないか

彼の言葉に甘えていいと言うのだろうか



『…正直言うと、ね、今悟くんに手握って貰えて凄く安心してるの。

でも、今も怖い、またみんなのこと忘れちゃったらどうしようって。次目が覚める時は完全に忘れちゃうんじゃないかって』


彼はただうん、うんと頷いて、手を握っててくれる

私はそんな彼に、甘えてしまった



『…そ…の、我儘、言ってもいい……?』


恐る恐るそう聞くと、彼は返事をするように繋がれていた手に力を込める



私も彼の手を握り返した後、口を開いた



『ぎゅって、抱きしめて…欲しい、』


恐る恐るそう言うと、すぐに彼の匂いに包まれた



「…Aってさ、甘えるの下手くそだよな」


『………そんなことない』


「ふはっ!どんなとこで意地張ってんだよ」


そう笑いながら彼は私の髪をさらりと撫でた



『……悟くんさ、私の髪触るの好きだよね』


なんとも分かりやすい話の逸らし方だった。けれど彼が私の髪を触ることが好きなのは本当だ。


「だって、綺麗だし」


『…ありがとう、』


私は元々、この髪が凄く嫌いだった。身内でこの髪色をしているのは私だけ。

バケツいっぱいに入った墨を頭からかぶったような、そんな真っ黒な髪が嫌だった。


悟くんは覚えてるのかな、

小さい頃、家の者にこの髪色を不気味がられて私は泣いていた。

そんな時、悟くんは私のこの髪を好きだと言ってくれた。

何気なく言っくれた言葉かもしれないけど、私はそのおかげでこの髪を好きになれたし綺麗って言ってくれるから、今もこうして伸ばし続けている。



さっきまでの不安な気持ちも、気づけば無くなっていた

私はきっと、今まで悟くんがいなかったらどうかしていた。



私にとって彼は、太陽みたいなもの

太陽が無ければ生態系が生きていけないように、私もきっと、彼がいなかったら生きていけない。





『本当、悟くんには叶わないなぁ、』




ぽつり、そんな言葉を彼の腕の中で呟いた




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らいらっく(プロフ) - きのこ姫さん» そう言ってもらえてとっても嬉しいです😭続き頑張って書こうって気持ちになれますありがとうございます!🫶 (3月12日 12時) (レス) id: 794256331a (このIDを非表示/違反報告)
らいらっく(プロフ) - 名無し37619号さん» 嬉しいですありがとうございます!!文字数制限に阻まれながらも頑張っております🥹 (3月12日 11時) (レス) id: 794256331a (このIDを非表示/違反報告)
らいらっく(プロフ) - ちむさん» ありがとうございます!!そう言ってくださるととてもやる気になれます😭😭 (3月12日 11時) (レス) id: 794256331a (このIDを非表示/違反報告)
らいらっく(プロフ) - みょんさん» あわわありがとうございますとっても嬉しいです😭私も早く夢主ちゃんの秘密バラしたいです…🥺更新頑張ります!! (3月12日 11時) (レス) id: 794256331a (このIDを非表示/違反報告)
きのこ姫(プロフ) - すごい!面白かったです!はやく続きがみたいです。 (1月4日 13時) (レス) @page35 id: 37e234dc71 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:らいらっく | 作成日時:2020年12月7日 22時

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