29 前世 ページ28
無事に最終選別を突破し、私たちの元へ日輪刀や隊服が届いた。
｢抜いてみなさい｣
鋼塚の里の方に促され、私と杏寿郎は共に鞘から刀を抜いた。
｢。。。。。おお！これは、これは！見事な赤色だ！｣
日輪刀がみるみるうちに、燃え盛る炎のような赤色に変わって行く。
隣にいる杏寿郎の日輪刀も同じ赤色に変わった。
｢君たちが炎の呼吸の使い手だと聞いてね。ほれ、鍔を見て見なさい｣
そう促され、鍔に目をやると、そこには炎の形をした美しい鍔があった。
｢2人の鍔は若干、お互いで色が違うんだぞ｣
そう言われ、杏寿郎と互いの鍔を見比べると、彼の鍔の炎は中央から黄、赤、朱、私のは朱、赤、黄となっていた。
｢軽く、刃と刃を合わせてみなさい｣
再び里の方に促され、私たちは、カシャンと刃と刃を合わせた。
杏｢。。。よもや！｣
『。。。凄い！』
みるみるうちに、お互いの鍔全体が赤色に変化する。
｢ハッハッハ！どういう作りかは内緒だ！くれぐれも大切に扱うように！｣
ありがとうございます！と礼を言うと、里の方は満足気に帰って言った。
『。。。杏寿郎。折角だから、隊服も着てみない？寸法とかも確認したいし』
杏｢うむ！｣
俺は向こうで着替えてくるからAはここを使いなさい、と、杏寿郎が部屋を後にした。
相変わらず優しいな、と、私は顔を綻ばせ、隊服に身を包んだ。
後ろに白字で“滅”と入った上着に、少し丈が短い気がするスカート。
ベルトをし、隊服と共に入っていた白地に赤いリボンの付いた、膝丈まである足袋を履く。
シャッと腰に日輪刀を刺した時、入ってもいいか？と杏寿郎の声が聞こえた。
『いいよ』
スっと部屋の襖が開く。
そこには隊服に身を包み、腰に私と同様に日輪刀を刺し、凛とした杏寿郎の姿があった。
そんな彼の姿は、知らない人みたいで、ドキッと心臓が大きく音を立てた。
杏｢。。。。。よもや。。。｣
そんな杏寿郎も、私の姿を見るや否や、目を丸くして、その場に固まっていた。
杏｢。。。。。綺麗だ。。。｣
『。。。。。杏寿郎も、かっこいい。。。』
フハッと吹き出す私たち。
『。。。杏寿郎』
スっと鞘から日輪刀を取り出すと、杏寿郎も私と同様に刀を抜いた。
カシャンと再び私たちは刃を交えた。
みるみる赤く燃え盛る私たちの鍔。
『。。。。。頑張ろうね』
杏｢。。。。。うむ｣
私たちは決意を互いの刃に誓った。
※この先、煉獄零巻のネタバレ含みます。
↓
30 前世 ※煉獄零巻ネタバレ注意。見たくない方は、この頁を飛ばして下さい→←28
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りりむ(プロフ) - みんみさん» みんみさん、コメントありがとうございます！ついに煉獄さんが300億の男となりましたね！そんな煉獄さんの勢いに負けず、私もこの作品を素晴らしいものにできるように頑張ります！最後までお付き合いのほど、よろしくお願いいたします！ (2020年12月14日 16時) (
レス) id: b70c779254 (このIDを非表示/違反報告)
みんみ(プロフ) - 初めまして^ - ^いつも楽しみに見させてもらってます！切なくて尊いお話に感動しています！！無理せずに頑張ってください♪ (2020年12月6日 21時) (レス) id: 51bdc8dd02 (このIDを非表示/違反報告)
りりむ(プロフ) - 菫さん» 菫さん、コメントありがとうございます！この作品も、読者の皆様に感動とキュンキュンを与えられるような作品にしたいと思います！最後までお付き合いくださいますよう、よろしくお願いいたします！ (2020年12月4日 12時) (レス) id: b70c779254 (このIDを非表示/違反報告)
菫(プロフ) - いつも楽しみにしてます！頑張って下さい(^^) (2020年12月2日 13時) (レス) id: 8bdaaad09a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りりむ | 作成日時：2020年12月2日 13時
