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Aside
あれからほどなくして、私は蝶屋敷から退院し、煉獄家に戻ってきた。
足が動かないことを自覚してから、私は毎日欠かさず、リハビリに取り組んだ。
煉獄家に戻る朝、しのぶさんに伝えられた。
胡「Aさんの回復力は本当に目を見張ります。もしかしたら、鬼殺隊の人間をも超えるかもわかりません。。。。。でも、もう、残念ながらここまでだと思います。。。。。走ったり、飛んだりというのは。。。。。」
しのぶさんが俯きながらそう、話してくれた。
胡「あの。。。。。このこと、煉獄さんには?」
『。。。。。言えません。。。。。お願いです。。。言わないでください。。。。。』
私自身、その自覚はあった。
ふらつきはするが、歩けるようになった。
でも、それ以上は、どんなに日が経とうともできなかった。
杏寿郎様はあれから、毎日、私のリハビリに付き合ってくれた。
歩く練習などしなくていい。
俺が何処へでもAのことを連れ行く。
そう彼に言われたが、私は彼の反対を無理矢理押し切った。
毎度毎度、どこかへ出かけるたびに、彼に身を委ねる事は、さすがに彼の負担になるだろうし、何より、私の動かない足を見る彼の目が、いつも、悲しげだったからだ。
彼はあれから、私を見る目が変わった。
以前は、側にいると、愛い、だの、慕っている、と言った言葉をかけてくれ、いつもニコニコしていた。
でも、今は、私の姿を見るたびに、少し悲しそうな顔をし、私の体を気遣う言葉しか、かけてくれなくなった。
もう私は、彼にとって、愛する許嫁ではなくなってしまったのかもしれない。
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りりむ(プロフ) - ともっちさん» 私もこうして、ともっちさんと煉獄さんについて語る事ができ幸せです!コメント本当にありがとうございます!!! (2020年11月30日 20時) (レス) id: b70c779254 (このIDを非表示/違反報告)
りりむ(プロフ) - ともっちさん» ともっちさん、返信ありがとうございます!最後までご愛読ありがとうございます泣そんな嬉しいことを書いて下さり、感謝感激です泣分かります!煉獄さんの姿を拝めるだけで幸せなんですよね笑何ていうか、存在自体が尊いんですよね泣 (2020年11月30日 20時) (レス) id: b70c779254 (このIDを非表示/違反報告)
ともっち - 短いのに上手くまとまっていて本当に大好きなお話なんです!とにかくシチュが好みすぎます!20回も乗車、凄い!私は4回目の乗車です(笑)本当に辛いけど、煉獄さんに会える嬉しさで見てしまいますよね!煉獄さんを語れる人がいないのでりりむさまと語れて嬉しいです! (2020年11月29日 20時) (レス) id: a55642303b (このIDを非表示/違反報告)
ともっち - りりむさま、お返事ありがとうございます!apricot、最後まで読みました!もう主人公ちゃんの足が元に戻らなくなって、煉獄さんが負い目を感じるシーンとかすっごく切なくて…、でも最後は感動しました(語彙力;)。またapricotを初めから読み返しています。 (2020年11月29日 20時) (レス) id: a55642303b (このIDを非表示/違反報告)
りりむ(プロフ) - ともっちさん» 私も現時点で無限列車に20回近く乗車していますが、いまだに尾のシーンはとても辛いです泣なのでこの話の中で生きている煉獄さんに会えてらいいなと思い書いてみました。ともっちさんもお体にお気をつけてお過ごしください。コメント本当にありがとうございました (2020年11月29日 16時) (レス) id: b70c779254 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りりむ | 作成日時:2020年11月11日 11時