【twst】巡る刻の中で3度目の①【リリア夢】 (ページ10)

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新入生には、制服と寮服、運動着、実験着というものが配られた。それから、マジカルペン、と呼ばれる、宝石のようなものがついたペン。これで魔法を使うらしい。
マレウスとリリア、それから銀髪の男やほかの学年の生徒であろうやつらも加わり、新入生たちに配っていく。

わたしに1式渡してくれたのは、その銀髪の男だ。

「まずはこれに着替えてくれ。これが寮服だ、基本的に寮内ではこれで生活してもらう」

「……チャックだらけ……しかもなんだ、この装飾は？……ど、どうやって着るんだ……？」

「ふ、俺も最初はやや苦労したが、すぐ着れるようになる。……どうせ男しかいないし、ここで着替えてもらっても構わな」

「はいストーップじゃ、シルバー」

「……？リリア先輩」

割って入ってきたのは、リリアだ。銀髪の男は、シルバーというらしい。
リリアはわたしを見つめ、そして微笑み、手を差し出した。

「お主にはちいと積もる話がある。故に特別扱いで悪いが、こちらへ来て貰えぬか？着替えもそちらで教えよう」

「でも、リリア先輩にはまだ仕事が」

「マレウスの補佐を頼む。そういえばセベクがおるじゃろ、あいつも使っていいから頼むぞ」

「……はい、リリア様」

様。
シルバーが口にした敬称。
……リリアはやはり、偉いのだろう。

「……さあ、こちらへおいで」

「わかった」

わたしはリリアに、奥の部屋へと案内された。