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わたしは馬を一頭一頭よく見て回った。すると一番奥、真っ白な馬がいるのを見つけ、駆け寄ろうとする、と。
「待て、その馬はやめたほうがいい」
シルバー先輩が言って、足を止めた。首を傾げると、言いにくそうに言う。
「そいつはまだここへ来たばかりなんだ。……だからなのか、俺たちにすら歯をむき出しにするし、下手すれば蹴られる。やめたほうがいい」
「……そうかな」
わたしはシルバー先輩を振り切って、その子の元へと歩いていく。
近づく度に、威嚇される。
……でもこの感覚は。
怖がりで、根本では誰も信じていなくて、敵に強い姿を見せる。
わたしと同じだ。
「……わたしもお前と同じだ。……大丈夫。……友達に、なろう？」
時間が経ち、白馬はやがて、わたしの手をそっと舐めた。
シルバー先輩とリドルが、目をまん丸にしているのを見た。
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作者名：リュウ | 作成日時：2020年8月7日 13時
