黄昏、一週目。 ページ2
夕暮れの山道。
イフリートを散歩させていた、ゾムとショッピくん。
風が木々を揺らす音。ヒグラシが鳴く声。
静かだが、心地の良い空間が、広がっていた。
zm「そろそろ、帰るか。」
そうつぶやいたゾムは、ゴムボールを少し転がす。
転がしたつもりだった。だが、ボールはころころと転がり、
奥にあるトンネルの闇の中に吸い込まれてしまう。
茜色に色づく山の中で、ソレは、不気味で異様だった。
闇の中、何も見えないトンネルは、二人を諦めさせるには十分だった。
shp「…帰りましょう。」
zm「しゃあないもんな。」
残念そうに、それでいて不安な声で、二人は話す。
ぬるりと向こうから、冷たく、でも湿気がある風に吹かれる。
ゾワリと背筋が粟立つ感覚にとらわれる。
「わんっ」
イフリートが一鳴きすると、トンネルに釘付けになっていた意識が戻る。
ハッハッと息をするイフリートは、
まるで、「まだ遊び足りないよ！」と訴えかけるようで。
二人は顔を見合わせて笑う。
zm「帰ろか。」
shp「そっすね。」
来た道を戻り、車道を歩いていく。
のんびりとした空気は、先ほどの感覚を二人から拭い去る。
この町は、ここまで夕方になると、もう人が出歩いていることも少ない。
がらんとした雰囲気に変わる。
「わんっ！」
すりすりと顔を寄せてくるイフリート。
やはり、まだ遊び足りないらしい。
zm「そんな遊びたそうにされてもなぁ」
shp「ないっすよねぇ、さっきのボールしか」
そんな二人の前に、コロコロと小石が落ちてくる。
zm,shp「「あ」」
ちょうどいいタイミングだと、ショッピくんは小石を拾う。
誰も、夜には出かけない、何があっても。
皆夜が嫌いなのかな、二人はそう感じているくらいだった。
イフリートは目を輝かせて、ショッピくんを見上げる。
そんなイフリートを満足させたくて。
ヒョイ、と小石を投げる。
イフリートは、喜んで小石を追いかけて。
追いかけて。
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おみくじ結果は「末凶」でした！
今日の我々だ
オスマン(ＪＫな外交官)
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ミルクティーsサイズ(プロフ) - 凄い面白かったです!!最新頑張ってください!! (2019年8月17日 14時) (
レス) id: 758159dbb8 (このIDを非表示/違反報告)
star - めっちゃ面白いです！続きが気になります！更新頑張ってください！応援してます！ (2019年8月5日 18時) (レス) id: 93c3e87d62 (このIDを非表示/違反報告)
使徒猫(プロフ) - 妖月 零さん» コメントありがとうございます！自己満足の作品ではあったのですが、好き、と思ってくださってよかったです。死ぬほどマイペースですが、ぜひこれからも閲覧してくださると嬉しいです！ (2019年7月23日 23時) (レス) id: 4fe6cd50a1 (このIDを非表示/違反報告)
妖月 零(プロフ) - 夜廻さっきまで見てましたwwwすごく好きなので、自分のペースで頑張ってください！ (2019年7月10日 1時) (レス) id: f64de88fda (このIDを非表示/違反報告)
白砂(プロフ) - 大丈夫ですよ！いろいろと大変だと思いますが更新頑張ってください！応援しています!! (2019年7月3日 21時) (レス) id: 30dece3efd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：使徒猫 | 作成日時：2019年3月4日 22時
